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Toga Party - concept1 [留学生日記]

トーガトーガ、トォーガ、トーガ、トォーガ、トーガ、トォーガァ!

地響きとも取れる不気味なそのうめき声にも似た音を発しならが、古代ギリシャから
タイムスリップしてきた奴らはドミトリーの廊下をなぜか、ビールジョッキ片手に
(我が校のロゴ入り)行進するのであった。
おぉ~、いよいよ始まったか。
と、我に帰り部屋へ入ると相方は既にその準備を始めていたのであった。
私もバックパックをいすに置くや否や、見よう見まねでベッドからシーツを引っ張り出し
一古代ギリシャ人になりすまそうとしていたのだ。

5月も半ば過ぎてまだ少し肌寒い感は否めなかったが、汗腺数が我ら日本人に比べると
異常に少ない白人たちにはもう立派な夏なのであった。
白いTシャツの上から装着しようとしたところ、相方の2度のチラ見顔はまさしく
NG出しだったのでやむなくTシャツを諦めた。まあいい、アルコールで暖まるまでだ。

私のTogaはなかなか恰好のいいものに仕上がっていた。と言うのもなぜか日本式シーツを
持っていて、そう、例の水色の模様が首の下へくる代物だ。この模様が妙にいい雰囲気を
醸し出している。 相方の2度目のチラ見はジェラシーだったようだ。
ざまー見ろだ!

履物は何にすればいい? 土足社会のここアメリカではいささか裸足でウロチョロするのには
抵抗が大き過ぎる。奴らはそれを苦にもしないのだが。
相方の足元を見やると、ムムッ、愛用のビルケンシュトックだった。
私はと言うと...、仕方なくハワイから持参したビーサンにした。カラフルでいいじゃあないか!

トーガ本部のあるリビングへ繰り出すと、もうすっかり出来上がっている奴もいて乗り遅れ感いっぱい。
このような大きなパーティーの場合、ビールは樽(ケグ)ごと仕入れて来て手動のポンプ式
サーバーで振舞う。 ビール樽があるパーティーはしばしばケグパーティーと呼ばれていた。
本部で参加費(金額は忘れました)を払っていざ参加。
確か飲み放題(ビールがなくなるまで)だったと記憶しているので、飲まなきゃあ大損なのである。
勿論飲めない奴はコーラか何かを持参で参加するしかないか、ただ参加しないまでだ。
それと勿論「あ・て」など無いからどこかの部屋へお邪魔して、ポテチーでも恵んでもらうしかない。
その点、裂きイカに柿ピーなど酒の「乾き物・あて」の文化がしっかり育っている日本はやはり
素晴らしいと改めて実感させられた瞬間であった。

女子も乗りの良いのはちゃんとトーガを身に付け、おまけにどこから調達してきたのか月桂樹の
冠まで(ティアラと言うべきか)装着している。なかなかのもんである。
女子のトーガ姿はさぞセクシーだと想像される方もおられるであろうが、我がドミトリーの女子は
上腕二・三頭筋および大腿部も二頭筋三頭筋とかなりたくましく育ってきている。
さすがランバージャック(Lumberjack)の地。

ここで私などはなにか出し物が繰り広げられるのだと、期待に胸を膨らませていたのだが、
アキレスの寸劇をやるでもなく、民謡を奏でるでもなく皆ひたすら飲み続けるのであった。
女子の中にギリシャからの留学生、アリキさんがいたのだがどうやら参加していなかったようだ。
きっと呆れてたんだだと思う。

もうお解かりだと思うが、コンセプトと呼ぶには程遠く、しかも馬鹿らしい、これがアメリカの大学の
一パーティーの在り方なのだ。
レベルと比例してパーティーの質も上がるかどうかは、もし、お近くにハーバードビジネススクールの
MBAがいたら検証してみてほしい。
本校では少なくとも酔っ払ってしまえばそんなの関係~ぇなんとかで、とにかく普段と違った
雰囲気の中、
楽しく大好きなビールがシコタマ飲めればいいのだということなのである。

これを機に私が「サムライ・ナイト」なるパーティーを企画したかどうかはご想像にお任せしたい。


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