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米本土初のX-mas休暇 [留学生日記]

期末試験が終わると約三週間の冬休みがやってきます。 別名クリスマス休暇とも言います。
その前に恒例のドミトリー・シャッフルタイムがあります。 がしかし、今回皆あまり移動しないようで
私もエリックとは別にこれとて問題はないなと言う落ちになって、次の学期も一緒にやることと
相成りました。 そうなると荷物は勿論そのままにしておけるので、あとは休みをどこで過ごすか
実はこれが一番の頭痛の種でして、毎回苦労させらるのです。

ハワイの学校時代の先輩に、モンタナ州立大学へ留学している人が居ました。
どこでどうやってお互い連絡を取り合ったかは定かでないのですが、その先輩からロスの友人宅に
世話になるからお前も一緒に来るかとお誘いを受けました。
おっ、行ったことがない。是非ご一緒に、と二つ返事で決定です。
とりあえず荷物まとめてロスの空港で合流することにした後、学生課へ出向いてロスまでの
格安チケットをゲット。 今のようにバラエティーに富んだディスカウントチケットはありませんでしたが
どうやら日本で言うところの「スカイメイト」みたいなものがあったのでしょうか!?

三ヶ月ぶりでフライングバナナに乗り、一路ロスへと向かいます。
空港で無事に先輩と落ち合い、先輩の友人の出迎えを受けた後その人の住まいがあるロス郊外の
ガーデナと言う所へと移動します。
今回世話になるこの人は、日本からロスへ移住して来たプロの庭師さんで、先輩が昔ロスに居た頃
からの知り合いと言うことです。庭師さんだからガーデナか? オッと、あんまり関係なさそうですね。

家に着く頃にはすっかり日も落ちていたせいか、ひときわ目に飛び込んで来てしまう物がありました。
それは各家々の屋根や庭先にド派手に飾られたイルミネーションです。 ライト中心ではなく
サンタやトナカイそれに小人たち?の大きな電飾付人形です。 庭師さん曰く
「この辺りは敬虔?なクリスチャンのメキシカンが大勢住んでるからね。 すごいよ!」

ラテンな空気の外とは大違いに、家の中は久し振りの思いっきりジャパニーズでした。
2週間お世話に成りっ放しと言うのは気が引けるので、ここは一宿一飯の恩義と言うことで
先輩と二人庭師さんのお手伝いを申し出ました。
ハリウッドとまでは行かないとしても、庭師さんのお客さんの家はどれも立派なものばかりでした。
素人の我々がプロの足手まといになってはいけないと任されたミッションは、落ち葉や刈り込んだ
芝木ともう一つ、ワンチャン達のウ〇チ集めです。 ここは上下関係が厳しい職人の世界です。
当然一番年下の私が集中的にウ〇チ集めをやりました。
アメリカのしかもお金持ちの庭です。 その数や如何に? は、簡単にご想像がつくと思います。

ほとんど米粒のある日本的自炊生活でしたが、チップをたくさん貰ったとかでご馳走になることに。
胸を膨らませながら向かった先はと言うと、あれ?どこかで見たような色の看板! それも日本で。
看板にはでっかく「Yoshinoya Beef Bowl」と書かれています(横書きです)。
今夜は豪勢だ!吉牛じゃあおまへんか。 黒人のお姉さんが目一杯よそってくれた牛丼だ。
この時初めて食べたんですよ。 だから日本と比べてどうって聞かれても答えられませんでした。

クリスマスイブもクリスマスの日も、バカンスで空き家になった大きな家の庭でひたすらウ〇チ君
格闘するのでありました。 ウンチを見ただけで犬種が分かる位ウンチクを語れる、なんて事には
なるわけありませんが、庭師の仕事がいかなるものかといい勉強になりました。

暮れも押し迫った30日(日本時間は31日)、今日から元旦までの3日間は短い休みです。
庭師さんと共に正月用の食料品を買出しに出かけました。近所のスーパーでしたが意外と日本の
食材が輸入されているのにはビックリしました。 どんなご馳走が食べれるのか。

大晦日の夜は宴会を始める前に年越し蕎麦が振舞われ、刺身、おでん、その他諸々の日本尽くし。
おまけに録画で届いたNHK紅白歌合戦を見ながら新しい年を迎えると、実にジャパニーズ!!
この年の紅白は30回目の節目で、今は亡き美空ひばりやあのサザンオールスターズが正装で
初出演してたりと、結構盛りだくさんだったようですね。 トリの八代亜紀が歌った「舟歌」を聞いて
ちょっとホームシックにかかってしまったのを覚えています。 だから未だにこの曲を聴くとあのころの
ロスの思い出が甦ってきます。

さあ、明日はもう大学へ戻らなければいけません。 元旦の移動はちょっと厳しいですが、ここ
アメリカでは当たり前に大勢の旅行者が、新年の初仕事へと戻って行くのです。
長らくの居候の例を言うには言葉が見つかりませんでしたが、機会があったらまたおいでと言われ
胸が熱くなりました。 おまけに乾き物のお土産までいただいて感謝感激でのお別れでした。

ロスの空港で先輩ともさよならをして一路、フライングバナナに乗って大学へと戻っていくのでした。


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