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蔵出し秘話その③ キャンペーン・ハンター [ちょっとブレイク]


一泊二日の長距離ドライブの旅を終えてラスベガスへ戻り、再び同じホテルに今度はスムーズな
チェックインが出来たのち、同ホテル内にある中華レストランへ向かいます。

香港系のこのレストラン、味もメニュー内容も結構イケてる反面、中国系スタッフの愛想とサービスが
イマイチでした。ところが、ひとだびやり取りに広東語を混ぜるとあら不思議、急に愛想がよくなって
やたらと話しかけてきます。香港で身に着けた不愉快回避法はここラスベガスでも効果抜群でした。


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翌日はロサンゼルスへ移動するという32年前と全く同じルートとなっていくわけですが、唯一その移動
手段だけが車から飛行機へと代わります。

何回か前の記事でも紹介しましたが、奇妙な新婚旅行はロサンゼルスからのレンタカーの旅ではじまり、
ラスベガスで貴重な体験をした寝不足の翌朝、再び車でロサンゼルスへ戻ると言うものでした。

寝不足の上単調な直線運転が続いていたので、とにかく安全運転だけを心掛けて法定速度をちょっと
切れる位のスピードで走行していたところ、せっかちな義父殿が自分が運転すると言い出しました。内心
助かったと思いながら快くハンドルを譲る私でした。


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当時ロサンゼルスのNレンタカーで割安キャンペーン車を借り受けたところ、もれなく3者選択肢の小型
家電製品が付いて来ると言う事でしたので、この会社のコーポレートカラーである緑色を模した卓上時計
をいただくことになりました。

しかし、この車、コンパクトで馬力もなかったので、義父殿はたびたびアクセルをキックダウンさせる行為
に及んでいた様です。いつの間にか爆睡状態に陥っていた家内と私でしたので、この事実を知り得たのは
ロサンゼルス郊外まで辿り着いて運転を交代し、プスンという奇妙な音に気付きはじめた時でした。

ガス欠?

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そんな訳がないとメーターで確認しつつも、今にもエンストしそうな車をとにかく近くのガソリンスタンド
へ辿り着こうとしたところ、運よく下り坂の途中で下方に一件あるのが見えました。

ラスベガスでどうやら使い切らなかった運は少しだけ残っていた様で、何とかスタンドの点検ピットの前まで
運ぶことが出来たのです。


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スタンドのお兄さんがボンネットを開け色々とチェックしてくれましたが原因が分らず、公衆電話からレンタ
カー会社のエマージェンシー係へ連絡して支持を乞う事に。車はスタンドに乗り捨て、タクシーで借りた店舗
へ向かってくれとことでした。

オールカバーの保険の有り難さはこういうケースでも存分に発揮されます。簡単な手続きで今度はもうワン
ランク上の車種を借り受け、キャンペーンの景品その2として緑のドライヤーをいただいて、定刻より遅れる
こと数時間、何とか無事ホテルへチェックインです。


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市内観光やユニバーサルスタジオを丸一日楽しんだ翌日の夜、義父が知っている店で夕食をとるため走行
中の路上でまたもや事件勃発です。

ナビ役の義父が助手席から大声で、ここ右曲がって!!と叫んだものですから、咄嗟にハンドルを動かして
しまい死角に居た車と接触してしまいました。オー、◯ット、なんとツイていない事か!

ヒスパニック系が運転するかなり年季の入った車で、接触した箇所は暗がりではもはや目視現認不可の状態
でしたが、ひとまず下車してお互いの情報交換からと先にと車外へ出た私でした。しかし、いつまで経っても
ドライバーは社内で他の仲間と何やらモゾモゾやっているものの、いっこうに外へ出て来ません。

ん?マズったかな? と一瞬ヒヤリとしましたが、どうやら免許証不携帯らしい事が見て取れたので、その
まま暫らく愛想笑いをしてくるドライバーの登場を待つことにしました。

不携帯どころかひょっとして、不法滞在者か!?

いっこうに素性を明かさないドライバーに、事故の報告はレンタカー会社にしておくので、悪いけどあとは
自分で連絡して処理してくれと、何とも日本では考えられない対応をする私でしたが、相手も納得してくれ
たのでその場を離れ、すぐ傍にあったお目当てのお店の駐車場に車を入れました。


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公衆電話から2度目のエマージェンシー係へ連絡して事故報告を済ませたあとは、後味の悪い夕食となった
ロスの夜でした。

翌朝、エマージェンシー係の指示通り三度レンタカー店を訪れた私達、係の女性が今度は何があっても
大丈夫だからと言って、最上級の大型車を用意してくれました。おまけにキャンペーンの景品もどうぞと
残った選択肢の緑色コンパクトアイロンをいただいてしまいましたが、さすが手を出すのに躊躇してしまう
私でした。

事有る毎のグレードアップと3個の景品、おまけに夢の中の出来事のような事故と、波乱の展開を予感
させる我が人生と新婚生活。さて、事実の程やいかに!?


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コメント 8

ハマコウ

お疲れ様でした。
運がよいのか悪いのか… でもよかったですね。
思い出に深く残る旅ですね。
by ハマコウ (2015-06-01 23:14) 

あるいる

なんだかレンタカー版わらしべ長者の感もある今回の話し、今後の展開が楽しみです。
それにしても、免許不携帯どころか不法滞在かもしれないという日本では考えられない展開は、さすが世界に門戸を開いているアメリカならではですね。

by あるいる (2015-06-02 03:45) 

tommy88

結局は強運なのさ、と嘯きましょう。
Barnes & Noble に隣接するスタバで、席料として一番安いコーヒーを買い、通りを歩く人をボンヤリ眺めているのが楽しかったです。歩かずに眺めている人間でした。ジッとするだけだったから事故には遭いませんでした。
社長の素晴らしい武勇伝だと思いますよ。強運だと思います。
by tommy88 (2015-06-02 05:46) 

ma2ma2

アメリカは広いのでレンタカーの保証プランも色々あるのですね!
スタンドの近くで良かったですね(^^)
by ma2ma2 (2015-06-02 06:54) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

ハマコウ さん

若かったからこそ成しえたことですから、今ならとっくに卒倒しています。
32年たった今でもこうして鮮明に覚えているのですから、相当深く
海馬に刻まれているのでしょう。一生の語り草です。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2015-06-02 22:02) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

あるいる さん

レンタカー会社のお姉さんは決して嫌な顔一つしないで、次々に的確な
対応をしてくれました。残念ながら景品は既にこの世には存在していま
せんが、記憶の中ではしっかり生き続けています。
何でこんな店を知っているのかと、義父の度胸の良さにも感服したほど
で、今でもけっこうディープな場所での出来事でした。ですからアウト
ローな事象は日常茶飯事だったのではないかと想われます。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2015-06-02 22:08) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

tommy88 さん

己の口からそれを吐いてしまうと、本当に運が逃げてしまうのでは
ないかと、これまで遠回しの表現で凌いで来ましたので、嘯くのは
止めておきます。
背筋も凍るような事を平気でやらかしていた時代でしたが、大事に
至らずここまでやってこれたのは、やっぱりご先祖様のお陰なので
しょうね。

by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2015-06-02 22:21) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

ma2ma2 さん

決して安くないアメリカの自動車保険ですが、万が一のための保険、
ここはケチらず最高額のをかけておくのがアメリカでの流儀だと、この
時確信し今日に至っています。グアム、サイパン、そしてハワイなど
日本の免許証で気軽に運転できる所では特にお勧めしたいです。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2015-06-02 22:24) 

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