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アングラの秘密 [旅の抽斗]



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チップは心付けだから決して予め計算され知らさせるものではない
というのはそんな習慣を持ち合わせない我々日本人の勝手な感覚であって
チップがれっきとした従業員の給与の一部を構成している国では
客に堂々とそれを請求しその傍らで人件費節約に成功する雇い主は左団扇の高笑い

ますますリッチになっていくオーナーの姿を想像しながらメニューに記された
20%のサービスチャージを申し受けていますという注釈に眼をやります
ゆったりまったり食事をしたければこの条件を呑めば良いシアトル
そう言えば同じ様な話を妻とワイキキでしていた覚えがあります


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サービス料の元は取れたかどうかわかりませんがゆっくり食事の後は
ツアーの車中で耳にしたシアトル名物塩キャラメル・チョコレートが気になったので
一番街へ出てブラブラしてみることにしました
後ほど発見することになったシアトルの秘密、タモリさんもブラブラしたいかも

恐らく世界でも高価な部類に入るであろう試食をさせてくれたFran'sは
ここにあったか高級ホテルフォーシーズンズの1Fにあります
かのオバマ元大統領が大のお気に入りだという逸品の数々が並んでいます
プナホウ・スクール出身の彼はてっきりハワイアンホストのファンだと思ってました


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話のタネに少量のみ購入して先を目指す道すがらブロックが変わるごとに
海を眼下に見下ろすという風景が現れちょっと函館っぽい雰囲気になります
それにしてもしつこいくらいに登場するシアトル・コーヒーの店
これもシアトル港が交易の要として存在していた時代の産物なのですね

シアトル美術館をやり過ごしていくとそのうちレトロな建物に囲まれた一角が現れ
その建物に掛かっていた謎めいた広告看板がやたらアピールしてきます

"Underground Tour"

アングラ・ツアーとはまたなんと怪しげなと思うまま身体は自然にチケットカウンターへ
20分後に始まるというツアーの切符を買い求めそのまま謎に包まれていきます


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時間が来て一同建物のホールに集められそこでスタッフからツアーの詳細が説明されます
100人ほどいたでしょうか、多くは全米各地からの観光客のようで
皆さん予めこのツアーのことは調べ上げてたみたいでした
いざ出発となり外の広場でグループ分けとなりガイドさんの後について歩行開始


といきなりある古いビルの地下へと誘導され眼にした光景はホンテッド・ハウス?
明らかにその昔この場所で日常生活が営まれていた証拠がゴロゴロと転がっていて
所々にライティングと解説パネルが設置してある辺りでガイドさんの解説が始まります


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およそ150年ほど前失火から大火となって殆どが焼失してしまったシアトルの町
かねてから塩の満ち引きによって下水が逆流してしまう難儀も抱えていたため
ここはいっそ町全体を作り直してしまおうと、3m嵩上げしたのが始まりです
よって従来の1Fは地下となって眠りにつき謎の地下都市と化したのでした
日本がまだまだボットンだった時代すでに水洗化されてたとは驚きです

己の解説に悦を感じている節があるガイドさんの話が若干長かったせいで
3か所の地下都市見物におよそ1時間半ほど費やすというミステリーツアー
シアトルに来たらスペースニードルを見物する前に必ずここへ来るようにという
古くからの言い伝えがあるのかどうかは知りませんがユニークなのは間違いなしです


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もう少し先へ足を伸ばせばマリナーズの本拠地 T-Mobile Park Stadiumでしたが
ゲームのない日は閑散としてると聞いてたものですからここはあっさりギブアップ
代わりに少し早めの夕食はパイクプレイスの外にある小綺麗なイタリアン・レストランにて
入り口に張り出してあったメニューの『本日の魚はロックフィッシュ』に誘われての入店でした


マイル狙いのきらいが強かった旅でしたがシアトルの立ち位置に見て取れたポテンシャル
全米各地への乗り継ぎ拠点として充分その機能を発揮するという確信を得て
アメリカン航空との併用で米国内の移動は格段便利になることでしょう
ただし、ワシントン州ではタダ酒がご法度という事実が判明してしまい
何のためのクラブ・ラウンジだったのかと大きな反省材料もあった旅はこれで終了です


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ma2ma2

チップは馴れないですね!
タクシーなんかは15%とかサービスで変わったりするので事前にチェックしちゃいます(^^)
by ma2ma2 (2019-06-21 22:01) 

あるいる

世の中にはチップと称するものが存在するのだと、あらためて思いました。
チップのない日本、それでも、それなりのサービスが提供されるのはうれしい限りですよ。
ファスト・フードの店にもチップは存在するのだろうかと、アメリカ映画を思い出していますが、記憶にありません。
「アメリカン・グラフィティ」でローラースケートで客席を走っていたおねえちゃんは思い出したのですけれど、ね。
ポンペイの現代版みたいなミステリー・ツアーのガイドさんにもチップは必要なんでしょうか、ね。
まったく関係ありませんが、シアトルから東へ200㎞ほどに位置するレブンワースを舞台にしたミステリーを読み終えました。
まるでバイエルン地方にいるような錯覚に陥るビールで有名な街のようです。
想像で景色とビールの味が楽しめました。
この街のパブでもチップは必要なんだろうかと、行くコトのない街を想像で楽しんでいますよ。
安上がりなおっさんです。

by あるいる (2019-06-22 04:05) 

tommy88

チップによって生活が成り立っていることを知っています。
移民かもしれない人もサービス業で頑張ります。
従業員もエリアがあるようで担当者が徹底して仕事をします。
思いっきりサービスをくれる方には弾みたくなります。
そういう給与査定官みたいな姿勢を少し楽しみます。
アメリカはそういう特別な国かと思っています。
パリではよほど気に入ったサービスには「振る舞う」ことをしました。
基本的にチップ制度が徹底されていない国では、気が向いた時に置きます。
メルボルンでは受け取りをやんわり拒まれ、店へのチップとなりました。
よく分からないチップ感覚。
日本でもお姉ちゃんにすぐ握らせてしまうあかんたれです。


by tommy88 (2019-06-22 08:39) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

ma2ma2 さん

計算の煩わしさに慣れる頃に旅は終わってしまいます。タクシーと
なると国や地域によってさまざまな料金体系があるので、乗車したらすぐ注意書きを読みます。

by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2019-06-26 22:00) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

あるいる さん

チップにうるさいと言えばやっぱりアメリカがナンバーワンでしょ
うね。都会へ行くほどチップに対する執着心の強度が増していき
今までで一番最悪だったのがニューヨークです。少ないと露骨に
文句を言う輩が大勢いましたからね。ほんと最低としか言いようが
ありません。
ツアーのガイドさんやバスの運転手さんにもあげる人はいますが、
同じアメリカ人でもあげない人も大勢います。
レベンワースは行ったことがないのですがビール好きのアメリカ人
にはもってこいの観光地ですね。ファストフード店のカウンターに
はこれ見よがしに小銭と小額紙幣が入った透明の容器が置いてある
のをよく見かけますが、そこへチップを入れた人を見たのはほんの
数回程度です。パブも多分に漏れずチップは必要ですよ。

by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2019-06-26 22:14) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

tommy88 さん

チップ以外にも担当者制度は結構面倒な時があります。だれかれな
しに用事を言いつけられる日本式に慣れていると観光客は痛い目に
遭いますね。オーストラリアが意外にもチップ制度が浸透していな
かったのには驚きましたよ。ヨーロッパでも浸透していない国は
結構あることがわかりました。日本ではまず受け取ることはない
ようですが、旅館となると話は別のようです。部屋食だったりする
場合は担当者にあげたりもしていました。こちらの場合拒絶される
ということはないようです。

by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2019-06-26 22:22) 

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