内宮への最後の交差点に差し掛かったところ、おっちゃんが、

     『内宮駐車場 満車 60分待ち』

の、無情とも言えるプラカード持ってこの酷暑の中、交差点中央に突っ立ってます。
一時間じゃあ仕方がないかなと思いながらもNAVIへ目をやると、Pマークが幾つか
点灯していたので、車線変更して一団から抜け出し内宮前をUターンして、五十鈴川
河川敷の仮設?駐車場へ滑り込みます。急がば回れです。

ここから土手沿いに歩き、橋を渡って直ぐ参道に入り、真っ直ぐ行くと先程Uターン
した正面入り口の『宇治橋』手前に出てきます。ちょうど参道手前の橋を渡っていると、
顔をやけに紅潮させた初老の夫婦が、通りかかる車のドラーバーへ向けて

              駐車場 一日 1,000円

と書かれた即席段ボール製プラカードを見せ、自宅敷地であろう?仮設駐車場へと誘い
込んで行きます。たくましいかな伊勢商人! 神様あっての商売、払うものはちゃんと
払っている事を祈りたい...。







それにしても暑いです。
宇治橋手前に差し掛かるとご覧の様な人混みに吸収される時が来ます。

先ほど行った外宮とは全く正反対のややもすると、『商業的』な匂いと空気が流れるのを
感じずにはいられません。
ここから鳥居の端をくぐり、橋を右側通行で(外宮は左側)渡り、人の流れに沿ってしばらく
行くと、五十鈴川へ降りれる場所があります。ここが御手洗場で参拝前のお清めをします。
あまりにも人が多くて降りれず、手前の手水舎で済ませました。

直射日光から巨木並木で日影が出来た経路をたどると、ようやく正宮殿前に到着です。

鳥居をくぐるとそこは外宮同様、撮影禁止です。白い目隠し布が時より風にあおられて
ヒラリとする瞬間、本殿だと思われる建物が垣間見えます。人混みを避けるため正面から
少し右側へ逸れて参拝を済ませ、元来た石段を下りて行きます。正宮に向かって左隣り
では、既に遷宮の新しい社殿建築工事が行われています。

帰路途中に後方の別宮『荒祭宮』へもお参りし、これで伊勢神宮での参拝は完結です。
丁度お昼となりましたので、参道へと戻り昼食をとることにします。

   

伊勢うどんとは、ちょっと太めの茹でうどんに伊勢醤油のたれを絡ませただけの
大変素朴な食べ物です。せいぜいやくみのネギが乗っかるかどうかと言う代物。
初日地元の道の駅で早速食べましたので、ランチは『松阪牛』の看板に魅かれて
肉食にしました。罰当たりか!?

この参道には実に様々なお店が立ち並び、特に I am the Ise Jinngu と言わん
ばかりの赤福本店や、お多福さんマークでお馴染みの岩戸屋などの伊勢スウィーツ
の店が幅を利かせています。赤福の宇治茶カキ氷には行列が出来るほどです。

 

内宮に人が集まるのにはもう一つ理由があります。
それは『おかげ横丁』という、江戸時代の街並みを再現したセクションがあり、飲食店、
土産物屋、アトラクション、駄菓子屋などが観光客を惹きつけます。

   
                おかげ横丁のイラスト地図

 

横丁の一角でドリンク休憩です。なぜか炭酸系飲料が多い土地柄です。

       
     横丁サイダー 200円也               向こうの通りまでの抜け道

内宮へ着いた途端に商いの匂いがしたのは、これが発信源だったんですね。
みんな土産袋をたくさん持ってのそぞろ歩きでした。我が家はと言うと、赤福餅は
なんと賞味期限一日とケーキ並みに厳しいので買えず、代りと言ってはなんですが
地元お伊勢さんの醤油にポン酢、そして新製品の焼き伊勢うどんなる常温保存
可能と言う代物をゲットしました(後日早速食べましたが、うどんを油で炒めるだけで
あとは伊勢うどんに同じ)。

 

おはらい通りのこの看板の後ろの橋を渡って駐車場へと戻ります。
橋の上で来た時に見た紅潮顔のおっちゃんが、たもとの欄干にもたれてへばってました。
ちょいと勢いに任せて張り切り過ぎでしょ! でも、儲かった!?


さて、次なる目的地は伊勢志摩スカイラインの途中にある神仏の宿る山、朝熊山(あさまやま)
に鎮座します国重要文化財の金剛證寺を経て、二見浦へと向かいます。

           あさまやまのぼりて
               みればごくらくの
                   これぞまことの
                       じょうどなるらん