前日までの雨ががウソのように眩しい朝日が差し込む部屋のベランダにでて
しばしなごり雲と共演する十勝連峰を眺める富良野の早朝
この日も最近お世話になり続けている地元の観光タクシーで美瑛まで周り
終着旭川空港へ送り届けてもらうというコース取りです


広報並びに観光資料まで自身が作成を担当しているというドライバーさんの出迎えを受け
まずは穴場のラベンダー畑から始めましょうと出発進行です
実益を兼ねた写真好きというドライバーさんは自慢の作品を披露しながら
ここぞという隠れスポットを含めた処を周っていきましょうと心強いお言葉を頂戴します





富良野ワインの敷地にあるラベンダー畑は意外にも混雑を避けてじっくり観察できるとか
ワインの試飲もできる一石二鳥観光ももちろん可能ですからファン受け間違いなしです
ラベンダーというのはね、ここが一番香りを放つんですよ
とドライバーさんが摘まんで指先で潰して見せたのは葉っぱの部分でした





車窓から風景を眺めていて気付いた富良野は広大な起伏大地とポプラと樫の木がポイント
見栄えを意識して作付けされたかのような草花と作物が広大さをさらに助長してみせます
トラクターの走行跡が幾何学模様となってさらに大地をこれでもかと目立たせます
そしてもう一つの特徴と言えば、限りなく真っすぐアップダウンする道路





あの懐かしのケン・メリに代表される北の大地の有名な木々たちの正体、実はポプラでした
隣接地との境界を示す役割を果たしているそうですがかなり大雑把でもあります
境界柵と言うもの自体存在していないようで、景観保護と言う意味では
唐松やモミの木を別荘の境界代わりにする軽井沢と似通ったところアリです








地元従事者の本音はできることなら柵で観光客の農地不法侵入を喰い止めたいところだとか
インスタ映えとやらのせいで農地が踏み荒らされて大変迷惑しています
履物の底に着いた様々なばい菌が不法侵入してせっかく育てた土をダメにしてしまう
これが農家の皆さんを悩ませる本当の理由です





いまSNSで全世界に拡散した有名処の木々を写そうとやって来る外国人観光客
その周りにはあちこち「不法侵入厳禁」の立札が数ヵ国語で表示されており
度が過ぎた場所では断腸の思いで目的の木自体をバッサリやってました
激増するインバウンドと並行して観光公害がさらに深刻化しているニッポンです





ドライバーさんがどうしても連れて来たかったという白樺の回廊がある拓真館
北海道の風景写真を撮り続けた前田真三氏の作品が展示されている廃校体育館跡です
そう言えば車窓からまだ新しさを残す廃校がいくつか確認できました
なんとか再利用できないものかと観光とのギャップを痛感してしまう光景です





そうこうしている内に車は美瑛へと入って行きますが景色が変化しないので気付きません
美瑛に来たからにはここも観ておきますかと向かった先は愛のスカイライン
緩いカーブのすぐ奥にそれがあり、その周りには不気味に大勢人が群がっています
C国人たちはこの木の由来をどのように説明されて来たのか、これ七不思議





ふと外を見やると管制塔と滑走路が見え隠れしたので大地の旅もこれで終了
かと思いきや、もう一か所だけ珍しいところをお見せしますとドライバーさん
車はどんどん空港から離れそしてどんどん山道を登り始めます
すると突然パッと視界が広がり台地のてっぺんらしき所で停車しました





ここ美瑛にもありましたよローラー・コースター道路
どうやらドライバーさんの隠し種らしく最後に大放出でした
日本たばこ御用達の地ではないのかと言うくらい縁の木々たちに別れを告げ
おっ、こういうことだったのかと感心させれるルート取りでアッと驚き空港に到着





郷に入っては郷に従えと、さすがプロ観光ドライバーさんには無駄が全然ありません
レンタカーよりは割高で行動半径と時間の制約は受けますがやっぱり楽ちん
遅くなった昼ごはんは空港でゆっくり食べてくださいなとみっちり観光でお疲れ様
この夏休みも間違いなく大混雑してそうな富良野と美瑛の旅でした



さて、明9日から16日までスペシャルみっちり夏休みです
後半戦への英気復元のため遙か西へ旨いモンを食べに、飲みに出かけてきます
猛暑はまだまだ続きますのでお体を大切にお過ごしください