最終日(であったはずなのですが...)5日はいつもの通り早起きして、混雑する前にロビー
フロアのレストランで朝食を済ませてからチェックアウトもして、生駒山目指して墓参りへ出掛け
ました。


            
 

この日も大阪の風は突き刺すように冷たく、お墓への最寄駅に降り立つ頃には一層寒く感じられ、
『大阪ってこんなに寒かったっけ?』と、家内と二人少々猫背になりながらお寺までの約1キロの
道のりをテクテク行くのでした。
この辺りの風情は昔と比べても何の遜色も無く、世帯主は変われど懐かしい家並みはそのまま。
ただ、所々に小規模マンション風の介護施設が出来ていたのを目の当たりにすると、どうしても
時代の流れを感じずにはいられませんでした。

お正月ともなればさすがに皆さんお参りに来られるらしく、正月用の供花がきれいに並んでいて
そんな中ポツンと一箇所だけ華やかさに欠けた当家のお墓を見ると、何だか知らないけど恥ず
かしさが込み上げて来て、寒風の中潔くコートを脱ぎ捨て、いつもより念入りにお墓を磨く自分が
そこに居ました。本来なら月命日に毎度参れればいいのですがそうとも行かず、今後はきょうだい
輪番制にしてでも体裁だけは繕うかと思っています。

おそらく過去最長のお墓滞在時間となったのでしょう。時計を見ると小一時間も経っていて、やたら
お腹もグーグーと鳴るもんで、そろそろ大阪へ戻ってお昼にしようと帰り支度を始めます。と、家内
がどうやら以前みんなで行った『鶴橋の焼肉屋さん』へ行きたそうにするので、無条件賛同して、
大阪への乗継駅でもある鶴橋で途中下車することにしました。

生駒と言えば近鉄・奈良線。近鉄・奈良線と言えば当然『鶴橋』でしょう!
電車からホームへ降り立った瞬間から、あの何とも言えない焼肉の妖艶とも言えてしまう香りが、
大阪へ向かって進行方向北側から漂う...、のではなく、ドバァーという感じで突如襲いかかって
来るのであります。



お目当てのこの店は北口改札を出るとすぐ目の前にあります。
服飾品などを扱う小さな店が軒を並べる駅南側とは違い、北側は焼肉屋さんエリアというのが
鶴橋の特徴とも言えます。行ったことが無いので良くは分りませんが、新大久保のコリアタウン
をギュ~っと凝縮したような、そんな感じではないでしょうか。

お肉を焼かない人には¥1,000以内のランチセットメニューを、ジュージュー焼きたい人には
特にカルビみたいな『分厚いロース』がお勧めです。とにかくロースなのになんでこんなにカルビ
なの?と、聞きたいくらい脂がのって旨い! それからお肉の種類が沢山あって、しかもごはんや
麺類系は大・中・小と食欲に合わせたサイズが用意されているので、女性やお子ちゃまにも実に
やさしい。大阪へ行ったら是非とも環状線に乗って鶴橋へ行ってください。ベタな大阪を垣間見る
こと間違いなしです。地下鉄千日前線でもOKです。



お墓参りのほのかな疲労感と旨い焼肉の満腹感とで我らのボディーはすっかりズボラになって
しまい、飛行機に乗る前にもう一軒訪ねる場所があったのですが、慌ただしくて消化し切れそうに
ありません。『だったらもう一泊していくか!?』と即決し、次の瞬間にはJALとホテルへ電話して
ました。

そのおかげで、最後の目的所ではたっぷりと時間を使うことができ、大阪エキストラナイトを満喫
することになりました。ただ、内容の非常に濃かった一日の代償は重く、早々と我が身を深くベッド
へと沈めてくれるのでした。


            


これで正月休みも終了です。