三連休の狭間の旧正月、我が家に厄年が若干一名居り、初詣にも出かけていなかったので
ここはひとつ、関東三大厄除け大師でもある、『佐野厄除け大師』へ繰り出すことにしました。

もっと近場で超が付くほど有名な川崎大師があるのですが、一部上場のお大師さんよりも厄除け
だけに特化した中堅どころの方が、何かと融通も利き、尚且つ人出もこの時期さほど多くはない
だろうということで、佐野厄除け大師にしました。


大変久し振りの東北自動車道走行、いつもの出勤時間と同じくして家を出発し、埼玉との県境まで
順調に来ていたのに、最後は佐野・藤岡IC手前で事故渋滞に捕まりました。それでも9時過ぎには
到着でき、初めて来たこともあって、本堂できちんと厄払いしてもらいましょうということで、受付を
してもらいます。想像していたよりもずっと規模が小さかった佐野厄除け大師。入堂を待っている間
にも続々と参拝者が列を長くして行きます。

祈祷料には3段階あって、当日一回分、一カ月一回一年分、365日毎日一年分、そして特別何とか
という具合となっていて、オプションで方位厄除けも付けることが出来ます。何しろ初めての経験
ですので、どれが良いのか正直迷ってしまいましたが、三つ以上の選択肢がある場合の私の法則
で、真ん中あるいは上から2番目という答えにします。今回この『特別』なるものははなから除外して
残り三つですから、毎月一回祈祷してもらえるのにしました。充分です。

中堅どころと言っても年間50万人もの参拝者が訪れます。このように万事が全てシステマティック、
コマーシャルとなって行くのは仕方がない事かも知れません。無宗教が多い我が国民ですが、こと
こうしたものへの出費はいとわないという事の裏返しでもあるのでしょう。非常に興味深い現象です。



 境内に掲げられた御もっともなお言葉


さて、いよいよ私たちの順番が回って来て、他の大勢の人達と一緒に本堂へと入って行きます。
先程の祈祷料、全く関係のない付添人も一緒に厄払いを受けれるので、まんざらでもないという事
ですね。こういうアバウトさも持ち合わせているところは憎めません。お札を貰って直ぐに本堂へ
移動してれば、ひとつ前の回に参加出来たのですが、家内がトイレへ行ったので次回の列に並ぶ
ことに。これが奏功して本堂では前から2番目の列に座ることが出来、好奇な私の二つの目は、
それはそれは上下左右と忙しく動き回るのでした。

読経が行なわれる仏前では、腹に染み渡る大きな太鼓の音と共に、煌々と護摩が焚かれて行き
ます。その間に合掌して願い事を具体的に仏様にお伝えするのです。読経が終わると一人ずつ
仏前へと向かうのですが、厄年本人は貰ったお札の頭を袋から少し覗かせてこの火にかざし、
さらなるパワーアップをしてもらいます。付添人は本人と共に火にかざした右手で自分の悪い部分、
気になる部位を「撫で」ます。最後は仏前にて合掌・一礼してお礼を述べ、退堂して行きます。

こうして約一時間の厄払いが終了する頃、境内には長蛇の行列が出来ていたのは言うまでも
ありません。早起きは三文の徳、勉強・仕事は早朝の内に...ですかね。
そんな事を思いながら小さな境内を抜け無料駐車場へと戻ります。その道すがら、やたらと耳に
憑いたカセットレコーダーから流れる「佐野名物味噌まんじゅう」の主題歌が気になり、参拝記念
に買い求めることにしました。

ほんの小一時間の出来事でしたが、不思議な世界、摩訶不思議な宗教へでも入門したかのような、
そんな気分になった旧正月の朝でした。

それから昼食がてらに移動した先は、近くにある『佐野・プレミアムアウトレット』。女性陣は外しま
せぬなぁ。と思いながらもちゃっかし、私も便乗してしまいました。
明るい内に家まで戻り、昨日はちょっとした日帰り厄除けドライブ。結構楽しめました。