ものの15分程でタクシーは目的地前までやって来ました。スターハウスからはこの移動手段しか
ありません。でも、さすが日曜日ともあって、マイカー族が建物玄関前のロータリーを埋め尽くしてい
ます。

シーゲー・シンサン、リト、テーン、ンゴイッ!(運転手さん、ここで停まってください)

距離・時間併用メーターは香港タクシーも同じです。無駄に待つことはありません。
少し手前で止めて貰って先を急ぎます。運転手さんも混雑するロータリーをくるりと回る必要が無く
なり、そのまま真っ直ぐ来た道の先へと退散できて次のお客を探せます。 Win-Win 関係の見事
な!?成立です。

        
   

         
             Elements 入口ロータリーから対岸の香港サイドを望む

ここはあのエアポート・エクスプレスの発着駅である九龍駅の真上。2005年にこの埋め立て地域
一体の再開発が始まり、ついに2010年、世界で4番目にして中国では上海に次ぎ2番目、484m、
118階建ての International Commerce Centre 通称ICC、環球貿易廣場が完成したのでした。

このICCビルに併設された商業施設が『Elements 』、いわゆるブランドショップが連なるお得意の
ショッピングセンターです。ちょうど私たちはそのメイン玄関から中へと入って行ったことになります。

        
      
        

ちょっとは期待しながら訪れた Elements でしたが、何の変哲もないブランドショップ・アーケード
といった感じです。ただ、日曜日なのにさほど目立った混雑もなくゆっくりとショッピングが楽しめるよう
ですね。やはりロケーション的にちょっと難しい部分があるのかもしれません。

ならば食事の前に今回の目的スポットへ早目に参上しようとメイン・エレベーターホールへ。このICC
ビルの最上118階から下の15階は、あのリッツカールトン・香港がテナント入居しています。ビルから
のハーバービューは上の写真にあるように、香港島をビクトリア湾越しに望むだけではなく、九龍半島
側もグルリと見渡す事ができます。

さて、今回のお目当てでもありました香港一、いいえ、世界ナンバー4の高さにあるバーで一杯引っ
掛ける、そんな醍醐味を味わうためにリッツのロビー経由で一気に Top of the Hong Kong へ。

        

この高さ、いつもの地上目線だと圧巻でもある香港島のスカイ・スクレイパー群ですが、本当にちっちゃく
なってしまいます。さて、ここはリッツカールトンの目玉スポット、天空のラウンジバー「Ozone」
屋内と屋外スペースに別れ、屋外スペースでは窓際のカウンターに座って天空気分に浸ります。

        

        

香港と言えどもそこはまだ2月、さすがにこの高さともなれば強い風と時間と共にかなり冷え込んで
きます。ガストーチストーブにも火が灯されているものの、天井は少し吹き抜けていますので、480m
超の迫力は飛び込んでくる天空の空気と共にそのまま伝わって来ます。

   

完全な日没までにはもう少々時間があったので、ここでお待ちかねの一杯。
赤・青・黄・緑とてんとう虫のサンバの如く店内の照明が変化していく中、お姉さんに軽く会釈して私は
Ozone Special Jin & Tonic で家内はほぼ下戸なのでノンアルコールのライチ&キュウカンバー
ジュースをオーダー。実は家内、これがバカウマだと大層ご機嫌だったんです。

        

こっちへ流れると言う選択肢もあったのですが、中華料理を食べる前にはやっぱりスピリッツ系で
胃の中を「燃やす」というのを、あのゴルゴ13がこの香港で北京ダックを食す前にやっていましたので、
私もじゃあと、ちょっと真似てみました。ちなみにゴルゴ13はストレートショットでしたね。

        

そうこうしているうちにドップリと日も暮れ、1000万ドルの夜景が遥か眼下に拡がっていきます。
この日はあいにくの空模様だったので、何処となくピンボケになってしまっています。
さあ、そろそろ身体が冷えてきたところでいよいよ夕食の時間となりました。

        
           118階でエレベーターを降りると店の入口にこの電飾看板が

        

リッツカールトンホテルの下、101階にある天空ダイニング・スポットです。
ここの一角にある最近ではホットなレストランという事で、予約を入れてやってきました。がしかし、
お目当てのメニューがどういうわけかサーブ出来ないと言うではありませんか。それも複数。仕方なく
選んだ品々もガッカリ感が手伝ってしまったのか、イマイチという感想で、今回の香港ディナーは2回
とも残念ながら外してしまいました。

私にはやはりヌーベル・シノワーズよりも、バタ臭い中華の方がピッタリ来るという事が良く理解できた
旅となりました。しからば最終日の朝食は締めとしてやはりあそこで食べようぞ、と自分を慰めながら
ホテルへの帰路に就いたのでした。

       
                タクシーに乗ったロータリーからの眺め
                ビルの電飾が色んな画像にチェンジして、
                 暫しこの目を楽しませてくれました。