iPadで慣れない撮影=ピンボケ


いつもランチを食べに行くお店のマスター、会計時にちょっと待ってと言いながら奥から何やら紙切れを
持って来て、今度これやるから是非どうぞ、と手渡された「ワイン試飲会」と名打ったイベントへのお誘い。

料理も出るでよ、ということだったので、飲めない家内同伴でほんとに隠れ家のような人通りも疎らな通り
のビル地下にある自称ビストロのお店を訪れます。ここんところ医者通いの身となってから1年以上も夜の
訪問はご無沙汰だったので、なぜかライトの薄暗い店内が懐かしく思えました。

そこで、この日の為に前日アルコールを抜いた私の体調は万全、開演前の泡泡スプマンテから気合が
入って行きます。おつまみの料理は既にカウンター上に並べられて皆さん早速ガッツリといってます。
この夜、店主が準備したワインは白・赤合わせて25種類、テイスティング用グラスに30mlずつらしので
都合ワンボトル、ただし、全て飲み干したらと言う前提ですが...



準備された席は全て埋まり満員御礼となって会は始まります。周りを見渡すと会社の仲間同士と思われ
る2組以外はやはりカップルで、うちと同じ夫婦らしきはおそらく一組だけか!? あとはご想像にお任せ
するとして、年齢層は結構高めであったようなので家内共々余計気になってゆきます。

そんなスパイスも効いたこの夜の試飲会、一応スタートはスムーズに行ったかに見えましたが、店主の
ワインを解説する声が徐々に高くなるにつれ,各テーブルは自分たちの世界へと入り込んで行ってしまい
ます。

私の立ち位置の傍には座らない方がイイという、入店時に店主の口から出た言葉の意味がここでようやく
理解できました。店主の張り上げる声を素直に聞いていたのはおそらく律儀な私と、お隣のワイン博士
よろしい解説好きな吾人だけではなかったのか!?

肝心のテイスティングですが、ある程度のところまで来るとそれ以上アルコールが体に回らなくなり、肝臓
の調子も絶好調なのか至って素面な状態で飲めるものなんだと実感。能書きはお隣さんの様には語れま
せんが、好きか嫌いかイマイチかが判れば私としてはそれで充分目的達成です。

 


改めて同じものを手に入れようなんて気は値段を聞いた途端に失せてしまい、普段の我が道を貫ぬくのが
やはりベストなんだと納得です。そして、何万もするお高いワインが必ずしも美味しいとは限らないことも
学習することができたようです。

でも、こんな機会が無いとこうした体験もできませんので、これはこれで授業料と言う事で納めておく事にし
ましょう。 

残ったワインに酔っ払い達の容赦ない触手が伸び始めて店主が戦々恐々としだい、上等な銘柄から厨房の
奥へせっせと運び出す姿が滑稽過ぎて家内と大笑い。そんな彼らをよそに丁度時間となりましたのでこの辺
りで勘定を済ませ退散することにしました。

こんなに飲んだのは本当に久し振り。火照った顔に初冬の濱の夜風が大変心地よかったです。