やっぱり肌寒かった早朝のラスベガス、念のためにと羽織るものを一枚余分に持ってきたのは大正解。
聞けば低気圧の影響で寒気が流れ込んで来ているとか。でも、これから向かう砂漠はさぞやいい天気だろ
うと、ホテル内の所定の場所でピックアップを待ちます。

片道800㎞(ガイドさんによると)の一泊二日大強行軍は満員御礼のマイクロバスと共に始まりです。

ラスベガスは言わずと知れたギャンブル公認のネバダ州にある世界最大の不夜城カジノ集積都市。6時出発
に合わせ部屋を出てカジノ場を抜けて行くと、チラホラとゲームやスロットマシンに興じる強者がいます。
集中力の欠片も残っていない時間帯では、さっさと部屋へ引き上げるのが賢明、とここで経験者は語ります。

ホテルを定刻出発したバスは一路この旅の肝でもあるアンテロープキャニオン目指し、15号線を北東へと
進みます。先ずは最初の300マイル走行、トイレと食事休憩を取りながらの行程です。

アリゾナとの州境の町メスキートで最後のカジノに別れを告げたかと思ったら、数十分後にはユタ州へと
入って行き、バスはなぜか検問所のような施設前で停車させられます。商用車全ての出入りをチェックする
所で、運行に必要な届出書類、納税や積載状況などを検査します。アメリカにこのようなものがあったとは
驚きでした。



数分足止めを喰らった後インターステート15号線からステート9号線へ入り、最初のトイレと給油休憩地
ハリケーンのガスステーションに停車します。

英語で書くとその名もズバリHurricaneになり、夏場は嵐が頻繁にやって来るかのような名前ですが、地元
ではこれをヒュルケーンと発音するそうで、最初にここへ入植したオランダ人の発音がそのまま使われてい
るらしいです。そういえば日本でもひゅるりー、ひゅるりららと、冷たい北風が吹きますね。


ワシントン・ダムで再び一旦停車です。ヴァージン川をせき止めてつくられた小振りのダムではありますが、
地場の電気と飲料水の源であることには違いありません。



59号線に乗換えて一路アンテロープキャニオンを目指すのですが、その前にどうしても忘れてはならない
場所で今度は観光休憩を取ることになります。




Horseshoebend


コロラド川が織り成す大自然の造形美、馬の蹄鉄のような形をしているところからホースシューベンドと
名付けられました。




まさに断崖絶壁からの撮影で多少足もすくんでしまいましたが、少雨で水量がかなり減ってしまったとはいえ
コロラド川の浸食が太古の昔から創り上げた大自然の賜物は、私たち観光客の目を釘付けにしてしまいます。


メインイベントの前座としてはぞの存在が大き過ぎる程のホースシューベンドを後にして、いよいよ直ぐそこ
に迫り来るアンテロープキャニオン到着がもう待ち切れなくなってきます。