一昨年あたりから侃侃諤諤やって来た大学9月入学の話、どうやら東大はそれを見送り
4学期制を採用するようですね。何でもこの4学期制とやら、学生の留学を援護射撃できると
言う触れ込みですが、この『留学』というもの、本質的な事は私にはよく分りません。

4学期制とは米国流で言えば『 Quarter 1/4、クウォーター学期制』のことです。
つまり春夏秋冬各一学期ずつあり、前・後期等の二学期制 Semester の対角的システムと
して採用されています。

私も最初の二年間はこのクウォーター制で学びましたが、一年中考査に追い回されていたと
いう印象だけが強く記憶に残っています。反対に後の二年間はセミスター制で学びましたので
こちらはこの考査数において単純に1/2となるわけですが、逆に出題範囲は2倍となるので
これはこれで大変なものが有りました。

今後はあのセンター試験廃止検討と絡んで我が国の教育システムがどのように変化して行く
のか、将来の受験生を抱える学校や家族はこの動向から目が離せないでしょうね。またその上
グローバルな人材育成というスローガン染みた大義の下、海外留学をも積極的に視野に入れた
教育環境を整えなければならないことは、ある種頭痛の種がまた一つ増えたという感じです。


ところでこの海外留学、お隣韓国ではずっと前からポピュラーであったことは、韓流ドラマファン
なら周知の事実ですね。特に財閥系お金持ちの子息はもれなくアメリカやイギリスへ留学して
いるはずです。私の大学にもこのようなリッチ韓留学生が居たように記憶してます。ちなみに
その対抗馬としてブランドづくしの香港留学生がおり、金持ちバトルで火花が散っていたよう
な...。

そんなハイ・ステータスな留学志向が根強い韓国ですが、その留学先に一風変わった場所が
最近人気を博しているようです。第一位は勿論アメリカで、次がイギリスです。そして栄えある
第三位に躍り出て来たのがなんと、あの南海の楽園(?)、フィリピンのセブ島なんだそうです!

セブ州と言えばマニラに次ぐフィリピン第二の大都市圏なんです。ビーチリゾートを直ぐに連想
しますが、このセブ島だけでも既になんと300を超える英会話学校が開校しているのです。

イングリッシュはれっきとしたフィリピンの公用語です。タガログ語訛りですがどこへ行っても
通じます。物価もべらぼうに安いですよね。そして何と言っても『近い』のです。三拍子揃えば
人気が出るのも無理はありません。日本人経営の学校もあり、基本的に各校ではマンツーマン
形式の授業だということで、短期でも語学上達の可能性大ですね。時間と予算に限りがある人
にとっては今後要チェックな留学先になるやも知れません。


全く余談ですが、随分前に香港の友人達4人で香港からセブ島へ2泊3日のゴルフ込ツアーに
出掛ける予定でした。ところがそのうち二人が前日にドタキャンしてくれまして、どうしたものかと
残った二人で相談した結果、キャンセル料が勿体無いので決行することにしました。

当日空港に集合して同行するメンバーを見渡すと、見事にアベックと家族連れのツアーだった
のです。ツアコンの説明を聞いている間中、唯一男同士の参加者に浴びせられるその何とも
言えない、しかし、香港人特有の遠慮の無い熱い(?)視線の痛かったことと言うとそれはそれは
もう......

極めつけは出発前の解散後、二人で立ち話をしていたところへ全く偶然にも連れの兄貴が出張
とやらで通りかかり、ただでさえデカイ目を倍に開いて、『おまえら、男二人でどこ行くねん?』と
来たではないですか! 少しばつが悪そうに連れが『セブ島じゃ!』と答えると、その兄貴殿と
来たら今度はそのデカイ目を嘲笑と溜息と共に我々へと返して来たのでした。

果たしてこの旅行中に私たちの『モーホー疑惑』は晴らされたのでしょうか? 

残念ながら、それこそ神のみぞ知ることとなったようです。