このほどアメリカの神経学会が発表したあるリサーチ結果によると、バイリンガルの人はそう
でない人よりも認知症になり難いということなのだそうです。

少々懐疑的なのには理由がありまして、このリサーチ、実はインドのとある村に住む648人の住
人を対象として行われました。インドと言えば中国以上に方言が沢山あって、北と南、東と西では
まったくコミュニケーションをとることが出来ない国です。この村の住人も地場の方言以外に複数
のローカル言語を話す人が多く、まあ、いわゆるバイリンガルとして括った上でのリサーチだった
んでしょう。

結果は、バイリンガル61.1歳、ノンバイリンガル65.6歳と、認知症が発症する年齢に4.5歳と
いう差が出たそうで、故にバイリンガルは認知症になり難いのではという落とし込みのリサーチ
でした。

う~ん、では、もし同じようなリサーチを津軽と沖縄でやったとしたら、一体どのような結果が出る
んでしょうね? どちらの地においても、お年寄りが操る方言を理解することは100%不可能であ
ります。従って、この方たちを先のインドの例に照らせば、もしも標準語にほど近い理解可能な日
本語が喋れれば、れっきとしたバイリンガルと呼べるのではないかと思うです。

そう考えるとですよ、発展形として私みたいな巧みに大阪弁と準標準横浜弁を操ることが出来る
者も認知症にはなり難い可能性も無きにしも非ずっていうことですか?

以前に書いたかもしれませんが、TPOに合わせてこの二つを使い分ける醍醐味を一度でも味わ
えば、いつしか快感にも似た気分に浸れるんです。その内今度大阪で、ハワイ生まれの日系三
世という設定でやらかしたらどうなるか、試してみようかと企んでいます。

私の父はアルツハイマー型ではないにせよ老人性認知症でしたので、その奇々怪々な行動には
正直手を焼いた事も少なくはありません。また、最近ごく身近な存在に、残念ながらアルツハイマ
ー型を発症してしまった者がいまして、現在投薬治療を行なっています。

さあ、我こそはと思われるミドル・エイジ以上の方は、これを機会に第二外国語に挑戦されること
をお勧めいたします。