束の間の楽園ブレイクから灼熱の現世へと戻りまして、オリンピックの
特殊な雰囲気で少々フワフワとした空気は、同じく少々リラックスムードが
抜け切らないこの身体をそう易々と本調子には戻してくれません。

ここまでですとさぞや私は前号記事の如く、バッチリなプランの下で
超快適な別荘ライフを楽しんだことだと思われるでしょう。

ところがドッコイ、ああ、トルコ戦には間に合ったとばかり、荷物の片付けも
終わらぬ内にTVのスウィッチをONにしました。
ん? 画面が映らない理由のメッセージだけが現れます。それも全ての
チャンネンルで。

その途端、いや~な予感が一瞬脳裏をかすめましたが、運転の為の特別
休肝日でもあったので、飲みたくなる前に寝てしまえとばかり、荷物の片付けを
済ませてベッドへ潜り込みます。外では急に降り出したスコールの様な激しい
雨が容赦なく屋根に叩き付け、稲光が不気味に開口窓を照らす瞬間、庭の
木々の不気味な影が現れます。

     何だか珍しく今晩は蒸し暑いなぁ

その理由を探している内にどうやらすっかり寝入ってしまったようです。

天気がすっかり回復していつもの心地よい朝がやって来た時、昨夜の
疑問はいとも簡単に解き明かされました。
敷いていたシーツがフランネル、その下のマットがこれまた冬バージョン、
そしてダメ押しがダウンの冬掛けです。いくらなんでもこれじゃあ暑いわ!
でも無理もない、前回来てから三か月近く経ってるから...。

そしてもう一つ解決しなければいけないTVの悪い予感の件で、それが
確実に見える位置まで建物の外へと移動した私の視界へと入って来たのは
なんと、無残にも屋根に横たわった地デジアンテナでした。たぶんこの間の
台風の仕業なんでしょう。

     オッ、オリンピックはどうなるの?

午後にはゲストがやって来るので、管理人さんに後は全て任せて掃除に
そして買い出しと、あっという間に時間が過ぎ、家路へと向かうところで
もうすぐそばに来ていると連絡を受けて待ち合わせ場所へと急ぎます。
後はプランに沿って行動あるのみで、ゲストにはせっかくここまで来たんだから
滞在中はオリンピックの事、ましてやTVの事は忘れてのんびりくつろいでと、
なんか訳の分らん取り繕いまでします。

それにしても今年の軽井沢、都心部よりまだ5~10度程は気温も低いのですが
今回滞在中に夜寝苦しいなどという経験を初めてしました。今まではそれこそ
冬バージョンの寝支度でも気が付かないくらいだったのにです。

聞くところによると、近年この軽井沢でもエアコンを導入する家屋がかなり増え
挙句その需要を見込んであのY田デンキが進出して来るというのです。
湿気は元湿地帯だった歴史を鑑みると避けがたいことですが、避暑地でエアコン
を使うようでは、もはやその役目が終了したも同然です。
幸い我が家は町からさらに150mほど高い位置にありますので、まだエアコンの
お世話にはならずに済んでいますが、いつまでもつかは大きな?マークです。

夜はほんとグッスリ眠れるよと吹聴した手前、寝苦しくなかったですかと問う
家内に対し、全然大丈夫と気を使ってくれる身内ゲストが痛々しく思えました。
この異常気象と乱開発、なんとかならんのかい!!

激変した気候を除けばBBQも温泉も外食も大好評でした。その中でもちょっと
気になったものを別枠にてご紹介しますのでお楽しみに...。