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恭喜發財‐春節 [多事の抽斗]

1月23日は旧暦のお正月です。そう、春節ですね。
『恭賀撥財:
ゴンフェイファッチョイ』、広東語であけましておめでとうです。
中華圏では最も大切な日、近代日本の正月ではもう既に見れなくなってしまった、ゆっくり家族と
一緒に過ごす文化的年中行事であります。

以前北京、上海、広州で春節間近に見た民族の大移動を思い起こさずにはいれません。いつ乗れ
るか分らない列車を待って、駅前広場にとてつもない数の帰省者が、大きな荷物の上に途方に暮れ
た顔をして、ちょこんと腰かけている人・人・人・・・・
『この人たち全員、ほんとに列車に乗れるのか?』と、中国人の友人に質問したのを覚えています。
『頭と金を使ったものだけネ。』、明解なアンサーバックか!?

あれから20年以上経った現在、こうした大都市ターミナル駅の風景も随分と変わったのでしょうね。
相変わらず荷物は多いけれど、事前に購入された指定席券を片手に、スマートな車体の新幹線の
到着をゆったりまったり待っているのでしょうか。それともあの大事故が記憶に残って、旧態依然の
満員急行列車に揺られて行くのでしょうか。

どちらにしても、どうしても家族と一緒に春節を迎えたい一心が、人々を故郷へとひきつけている事に
は違いないはずです。

場所は変わって、とある年の春節大晦日の香港。
正月の休みはほとんどのお店が休みとなるので、この日に日本へ戻ろうとしたのですが、友人が
たまには香港の旧正月でも体験して行けばという誘いに乗って、居残ることにしました。香港島の
ヴィクトリアパークが賑やかだというので、友人家族にくっついていったところ、前出の中国本土駅前
にも勝るとも劣らないくらいの人出に面喰ったことがあります。

人々の目的は正月用のキンカンの鉢植えでした。キンカンは言わずもがな中国では非常に縁起物
で、あの小さな黄色い実をお金に見立てて玄関先に飾り、文字通り撥財を願うのです。何処から運
んできたのかと、不思議なくらい沢山の鉢植えがずらりと並びますが、片っ端から飛ぶようにこれま
た売れて行くのでした。

ちなみに我が家でも、昨年の新正月に一つ購入して縁起を担いだのですが、お役御免となってさて
どうしようかと思いきや、鉢から庭へ移し替えて毎年御利益にあやかろうという事で決着。
しっかり根付いた現在、黄色い実が2つと緑色のが数個、二回りくらい大きくなった本体から可愛く
ぶら下がっています。どうやら今年の金運はイマイチか!?

キンカンの鉢植えと並んでもう一つ大切な習慣があります。
そう、日本と同じお年玉です。英語で『レッド・ポケット』、広東語で『利是、レイシー』と呼ばれる赤に
金文字で代表されるポチ袋に20~50香港ドル位でしょうか、日本よりも遥かに少ない額を入れて
子供のみならず未婚の男女の友人・知人・家族や世話になった人たちや会社の同僚・部下に至る
まで、相当数のお年玉を配る習慣です。ですからたとえこのように額が小さくても、もうお分かりだと
思いますが、チリも積もればでして、貰える人は結構な額になるのですよ。

日本でもこの春節で盛り上がるのはご存じの通り中華街です。横浜、神戸、長崎などありますが
やはり横浜中華街がその規模で日本一ではないでしょうか。
1月23日(月)から2月6日(月)までの間、色々な催しもので賑やかな中華街が戻って来そうです。
何と言っても23日元旦には、花形の獅子舞が中華街の各店舗を練り歩いてご祝儀を食べて(?)
踊り廻る『採青』という儀式があり、16:00~20:00の間に行われるそうです。

まだまだ春の訪れまでには程遠いですが、あの爆竹で何とかこの日本の沈滞ムードをふっ飛ばして
欲しいものです。


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