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オルセーのゴッホ [旅の抽斗]

  オランダ人である彼のフルネームは、どうも日本語では正しく表記できないということなので、ここ
ではあえてゴッホとだけ名で呼ぶことにします。

何がきっかけだったのかは覚えていませんが、小学校4年か5年生の時、夏休みの図画工作の宿題
として、ゴッホの『アルルの跳ね橋』を模写したのが彼との出会いでした。とんでもない題材を選んで
しまったと後悔しましたが、逆にこれが真似できたら学校で絶賛だ、なんて勝手にモーチベーションを
Max にして取り組んだのを覚えています。
取りあえず出来栄えは本物からかけ離れること数光年でしたが、無事完成したので『ホッホ』というと
ころでしょうか。

結果は確か学校の正面玄関ホールに張り出してもらえたような記憶がありますが、証人は現在誰も
周りにはいません。
余談ですが中学の時は時で、これまた超大作である国宝の仏像の顔をプラスチック製のレンガの様
な素材に彫るという難題に取り組んだことがありました。要は人が選びそうも無い難題をわざと題材
にして挑戦し、完成の暁には周りの仲間や先生をアッと驚かせ、自分はただ悦に入るというたいそう
おめでたいヤツのようでした。わざわざ自分から難問を背負い込むというのか・・・・・。

ですから未だ『会社』という超大作の無事完成を見ることなく、リーマンショック以来は特に厳しい環境
から抜け出すことなく日々格闘しています。早く完成させないとその後の悦の期間が益々短くなって
行ってしまいそうです。

 ローヌ川の星月夜.jpg オーヴェルの教会.jpg


小学校以来何故かゴッホのファンとなってしまったわけですが、再度彼の事を私の脳裏に呼び起こし
た出来事が実はハワイの語学学校留学時代にありました。これは『留学生日記』でも触れたと思い
ますが、英語の発音の授業カリキュラムとして、セミプロ歌手でもあった担当の先生が当時のPOP
ソングを活用した中でのことです。

曲の選択は先生の独断と偏見ですから、自分の好きなのを選んで持って来ていたのですが、数曲
あった題材の中に Starry Starry Night ( Vincent ) という曲がありました。
当時 Don Mclean というシンガーが歌っており、現在ニューヨーク近代美術館に所蔵されている
『星月夜』という作品をモチーフに作者がゴッホへ語りかけるというスローテンポな曲です。

ゴッホの生涯には諸説がたくさんあり本当の事は分りませんが、実際彼は40歳を迎えることなくこの
世を去って行ったのでした。親友のゴーギャンが彼の元を去ってしまってから、どうやら心を病むこと
になったのではないでしょうか。そんな彼のバックグラウンドを思い浮かべてこの曲を聴くと、私も天才
子役達同様、一分以内に涙を流す自信があります(って、張り合ってどうする?)。

不思議なものでこの時習った全ての曲の歌詞は短くてもワンコーラス、長いものだとほぼ全コーラス
覚えていまして、ごく希ですがこの Starry Starry Night や On and On なんかが車のラジオか
ら流れて来ると、思わず口遊んでしまいます。


さて今日はセント・バレンタインズ・デーですね。
あいにくのお天気で美しいはずの冬の星空はどうやら望めそうにありませんが、思い切って愛しの
人に愛の告白を挑戦する方、ご健闘をお祈りしています。そうでない方や『愛しかった人は傍にいる
のだけれど、ちょっとなぁ』という方、五億円の夢でも見ながらゆっくり休んでください。


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