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国内線初のLCC就航 [多事の抽斗]

  本日朝7時と7時20分にそれぞれ札幌と福岡へ向け、関西国際空港から国内線初の格安航空
であるピーチ・アビエーションの一番機エアバス320型機が離陸しました。いよいよ雲上の仁義なき
戦いの火蓋が切って落とされたわけです。搭乗に手間取り、早速一時間程のディレィが出たみたい
で、ホロ苦デビューの様でした。

札幌線の最低価格が4,780円、福岡線が同3,780円と夜行バス並みの安さらしい。勿論所要時間
には雲でんの差があるわけですから、長距離夜行バス運行会社にとっても強敵が現れたということ
です。ただしこの運賃、『何も足さない、何も引かない』の完全基本額でありまして、ドリンクやら食
事、おそらく新聞雑誌などの機内サービスが有料なのは勿論の事、チェックインバゲージへのチャー
ジや機内持ち込み荷物にも有料無料の高いハードルが設定されるんだろうなと、HPは未だチェック
してないのでいい加減な事は言えません。狭い機内で大人しくじっと我慢さえしていれば、2時間
弱で各々の場所へと運んで貰えるのは確かなようです。

エアバス320は通常166人乗りだそうですが、ピーチ・アビエーションはこれに2列足して180人乗
り仕様としています(以上、3月1日付日経新聞朝刊より)。つまりフットスペースとしての座席間ピッ
チと座席自体の席幅が通常便よりもさらに狭くなったということでしょうか?私の様な標準日本人男
性の体格を遥かに上回った者や、純正メタボの乗客には恐らく拷問に近い状況が待っているような
気がします。就航後はひょっすると、遊園地のジェットコースター乗り場入口みたいに、体格制限ボ
ードみたいなのが登場したりして・・・・・・。
それと機上のサービスを提供するCAさんのご苦労が想像出来てしまいますね。

さて、この格安航空会社はこんな値段で果たして本当に儲かるのか?と、素朴な疑問を抱かれる方
大勢でしょう。私の答えはズバリ『儲かりまっせ』です。
業種はまったく違いますが、この格安航空をコンビニと重ね合わせると意外とその理由が見えて来
ます。

私は朝食は勿論の事、お昼をコンビニで調達するということがなく、もっぱらひとりで近所へ食べに出
ます。一方わが社のスタッフはどうかと言うと、一部を除くと社内外関係なくコンビニのヘビーユーザ
ーなのです。お昼だけにスポットを当てると、例えば丼物と蕎麦のセットやパスタランチなど、こうした
ランチセットメニューだとサイドオーダー無しで事足り、たいていの場合700円から1,000円の間で
収まります。私がメンバーであるJALもかなりサービスのリストラを敢行していますが、主食の運賃に
飲み物サービスやプランケット・枕の無料貸し出しの(国内線を対象としています)副菜が付き、おま
けにサイズと個数を制限内にすれば、チェックインも機内持ち込みも無料で預かってくれます。

ところで一方、コンビニで昼食を買うとするとどうなるでしょう?

大体主食とする弁当かサンドイッチ類へとまず手が伸びます。これだけでレジへ行けばレストランや
お蕎麦屋さんよりも格安ですよね。しかし皆さん、果たしてこれで済んでますか?
そうそう、味噌汁が飲みたいな、いや、春雨スープのが良いなどと汁物に手が出ませんか?それか
らごく自然に身体はドリンクコーナーの前にあって、本日のドリンクを物色。それで済ませばいいもの
を口直しかなんか知らないけど、磁石に引き付けられるかの如くスイーツのコーナーまで訪問する羽
目に。

で、レジで精算するとあ~ら不思議、ランチセット食べたのと変わらないならまだマシで、3時のおや
つやなんやらまで買い込んで、結局コンビニに大貢献する始末!!

もう私が言わんとしていることがお分かりだと思いますが、今年中に続々と国内外線へ登場する
格安航空(LCC)軍団は正にこうした副菜を、コンビニでの買い物に慣れ親しんだ乗客にどんどんと
購入させることにより、主菜である基本航空運賃の薄利をカバーするということではないでしょうか。
つまりCAが鉄道のワゴンサービス販売のように、いろんなものをトロリーに乗っけて通路を歩き回り
素敵な笑顔と、そして肝心要の商品を売り歩く姿が頭に浮かんで来ませんか?

安くなったと言っても普通航空(格安航空に対してこう呼ばせてもらいます)のCAに比べれば格段に
安いであろう給料で、過酷なサービスを行なう格安航空のCAへのインセンティブとして、このワゴン
セールスの売り上げのマージンバックなんかがあったりして、CAも色んな工夫を凝らし販売強化に
努める。そしてその内、カリスマ販売CAなんか登場したりして話題になったりなんか・・・・・・・

野球場みたいに生ビールサーバー背負ったバド・ガールCAがいたら、夏のビール販売爆増間違い
なし!グリコ協賛のお菓子ワゴンや、富士山上空を飛行中になぜか突然登場するわさび漬けと
安倍川餅をはじめ、飛行ルートに由来する名産品ワゴンなんかも面白かな?
アイデア次第で搭乗客に基本運賃の何倍ものお金を使わせることだって、そんなに難しいことでは
ないのでは?

国外競合対策として、大韓航空やアシアナ航空が東方神起や少女時代みたいなCAを乗っけて乗り
込んで来る前に、国内組は手を変え品を変えて応戦体制を整えておく必要もありますね。とりあえず
マレーシアの何とか航空や中国の春秋航空との競合には、メイドインジャパンのアニメやAKB系なん
かで対抗すれば張り合えるでしょう。


成田や関空はこの格安航空の就航で今後賑やかになると予想され、海外への乗継便が増えること
で利用者の増加へとつながることでしょう。国内線利用のみに限定すると、発着地が異なることもあ
り早々にカニバリ現象(共食い現象)は起きにくいとは思いますが、これも時間の問題でしょうね。

ちょっと窮屈な新幹線の座席を敬遠してもっぱらの飛行機通ですが、格安航空が仮に羽田から飛ん
だとしても、私はやっぱり普通航空で飛びます。ですから普通と格安の差別化をしっかりとJALにお
願いして、より快適に飛べるようにしていただきたいものです。
しかし、これから長距離国際線に登場するという『吉牛』はいかがなもんでしょうかね?いくら外国人
客に日本の味を届けたいと言っても・・・・・・・。


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