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フリーの一日で残り半分を歩き倒す [旅の抽斗]

  あまりの空腹に我慢しきれずタクシーに飛び乗り、早すぎるのは承知の上でBlue Jazzへ。
店の奥がイタリアンレストランになっていることは聞いていたので、演奏が始まるまで一人夕食を
楽しもうと思い、とりあえずカウンターに座りました。

バーテンさんに食事のことを聞くと、カウンターでもサーブできるというのでサラダと何とかのリン
グウィニ、そしてもちろん冷たいドラフトビールを注文。ジャズクラブでイタリアンとはどういう組み
合わせか? 肝心の演奏は期待していたオールドファッションではなく、マンハッタン・トランスファ
系の演目。まさに食事と共に『不協和音』を楽しむ一夜でした。

旧フランス租界の洋館.jpg D Barber.jpg
 淮海中路にある英国D社ブティックなどが入った洋館とその二階にある床屋さん

新楽路.jpg 新楽路のブティック.jpg
 新楽路はセレクトショップがズラリと並びます。通りから少し奥まった建物を改装しているので
 前庭も店のディスプレイに利用されています。

古董花園 Cafe.jpg ローカル食堂 .jpg
当時大人気のAntique Garden Cafe は店内に骨董品がスラリです。この他人気のカフェでは
Citizen Cafe & Bar が多くの上海セレブを集めていました。
反対にかなりローカルな食堂もあり、新旧仲良くと言ったところです。老夫婦が切り盛りするかなり
イケてる上海料理のお店らしいです。

思南路の建設中億ション.jpg 田子坊のカフェ.jpg
今ではどんな上海セレブが生活しているんでしょうか?建設中の思南路にあるタウンハウスです。
田子坊内もこうしたカフェレストランや雑貨屋さんが軒を連ねています。

単独行動の翌朝はタクシーで蘇州川沿いの紡績工場跡地を利用した、モダンアートの芸術村で
ある莫千山路50号(M50)へ向かいます。工場跡の建物の一室一室でアーティスト達が自分の
作品を展示・販売していて、カフェや雑貨店も併設されていて結構楽しめます。

タクシーで新天地と言う南青山の一角みたいなお洒落ゾーンへ移動し、直ぐにお腹が一杯になるや
今度は地下鉄で西へ向かいます。上海音楽学院があるこの辺りは楽器屋さんが多く、さしずめミュ
ージックストリート(本当は汾阳路と言います)と勝手に命名しました。さらに南下して行くと岳阳路と
いう通り
があって、この辺りでハイカラ・トライアングルを形成します。雑貨屋やレストランなどコジャレ
たお店が点在する感じのいいエリアで、私の一番のお気に入りとなりました。

レンタサイクルとプラタナス並木.jpg 絵画ストリート小.jpg
フランスで人気のレンタサイクルシステムと名画のレプリカが並ぶストリート

立派な洋館をレストランに改装したところでランチを食べ、食後の運動を兼ねて静安寺と言う所まで
一駅分散歩です。
お寺は素通りしてここから南京西路と言う、目抜き通りを東へ向かってひたすら歩
きます。お目当ては途中にあるデパートや高級ブティックエリアのリサーチです。久光、伊勢丹、
Plaza66、恒隆広場ポートマン・リッツカールトンなどなど、ニューリッチが集まるエリアがあります。
日本ではあまり分らないかも知れませんが、上海は欧米のデパートと同様、お店によって客層が
(階層によって)はっきりと分かれるのです。

Plaza66.jpg 坊の一例.jpg
日本にはないLVの豪快なディスプレーと前号で話題にした『坊』の一例です。

南京西路駅を前にしていよいよギブアップしようかと思っていた矢先、目の前に現れたのは見覚えの
あるロゴマークが付いた建物。この日は何と、あのユニクロが上海旗艦店をオープンさせたのでした。
大勢の人がオープニングセールへと駆けつけ、建物の周りを大行列が取り囲んだとか。ちなみにそ
の交通整理をしていたのがどうも日本から駆り出されたスタッフたちの様でした。勿論店内へは入れ
ませんでしたので、表から暫し休憩がてら見物させて貰いました。

               ユニクロ上海旗艦店.jpg


よくぞこんなベストなロケーションを見つけたものだと、栁井さんには脱帽です。
もう一つ驚かされたのは、最寄りの地下鉄駅である南京西路のホームへ立つまでのユニクロの広告
ジャック度でした。地上では旗とノボリをビッシリと、ホームでは上下線ともカラーコルトンを全てジャッ
クして、究極は社内の中吊りジャックでした。ユニクロの本気度はこの日充分に上海市民へと伝わっ
たのではないでしょうか。やっぱりお金かけないと、中国ではなかなか成功させて貰えない事を改め
て実感しました。


コックリコックリとやってる内に、あっという間で浦東地区に到着です。上海へ来た限りここも押さえて
おこうと金茂ビルと環球金融中心辺りまで、再び鞭打って徒歩ります。何故か入場料をケチって金茂
ビルの88階で満足してから最後の砦、上海万博会場へとフィニッシュアップへ向かいます。予めコー
ディネーターさんからレクチャーを受けた『秘密の穴場入口』より入場するも、メインの会場中心へは
これまた1km以上は歩いたでしょう。人生そんなに甘くは無いということでした。

会場内をざっと一周してから、客のいない会場外れのティーハウスで龍井茶を点てて貰いながら、
そのバイトの地方女子大生と暫しの歓談です。上海万博の運営はこうした地方出身の学生さんの力
で大いに支えられていたそうです。彼女のヘビーなアクセント英語に少々疲れて来たので、重い腰を
立たせてようやくホテルへ戻ることにしました。

グランドハイアット上海.jpg
金茂ビルにあるグランドハイアット・ホテルのロビーを88階の展望台より眺める

上海最後の晩餐はホテルへ戻るや否やタクシーを飛ばし、コーディネーターさんお勧めの居酒屋へ
と足を延ばしました。場所は昼間ウロウロしていた旧フランス租界の中心地で、確か錦江飯店と通り
を挟んだ斜向かいにあったはずで、安くてしかも旨い日本食がここ上海で食べれるとは夢にも思い
ませんでした。どうりでジモティーばかりに人気があるはずです。
歩き回ったおかげでかなり上海市の地理には詳しくなって、交通規制の多かった滞在ホテルの回り
も無事やり過ごし、最短距離で心地よくタクシーに送り届けてもらい、そのままバタン・キューでした。

翌朝出発前にもう一仕事をと、ホテルから再び福州路方面へ駆け出して、上海でも有数の書店であ
る『上海書城』まで出向き、参考になりそうな文献やら雑誌やらを物色し、おまけに大好きな二胡奏
者のCDを買い込んで以上、ラストミニッツ・ショッピングも終了です。
帰路は面倒なリニアを避けタクシーで浦東空港まで行くことにしました。今一度上海の街並み眺めて
旅の余韻に浸りながら空港へと思っていたのが大間違い。運ちゃん、それはもう飛ばすは飛ばすは
で、疲れた体へ見事なダメ押しをしてくれたのでした。


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