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上海テーラーさんとフランス租界 [旅の抽斗]

  七浦路衣料市場のオールド上海的な住居棟前からタクシーに乗り、一路南浦大橋方面へ
南下。この橋から一般道へとつながるループ道の近くにそれはありました。

橋自体は前日空港から乗った中途半端なスピードのリニアモーターカーの、中途半端な終着駅
からホテルまで乗る羽目となったタクシーで既に走行済みだったので、直ぐに位置関係は分った
のですが、果たしてこんな所に視察する何があると言うのか?

そうです! 伝説(?)の『上海テーラーさん』達のメッカ、布市場でした。

1983年、初めて香港へ足を踏み入れた私の耳にそれ以来焼き付いて離れなかったこの響き。
香港なのになんで上海?

そんな突込みはさて置き、好みの服を何でも作ってくれるゴッドハンドを持った仕立て屋さんの
集合ビルがこの布市場です。見渡せば日本人を含めどう見ても観光客ぽくない外国の人達が
大勢いてあれやこれやとあちこちで店子と何やらやってます。コーディネーターさんもどうやら
布市場のヘビーユーザーらしく、事細やかに説明してくれます。

よく見渡すと、店先に堂々と名立たるブランドの完全コピーを着たマネキンが、怪しげな眼差しで
こちらを見ていました(?)。視察当時は映画『アリス・イン・ワンダーランド』が上海で大ヒットして
いたらしく、主人公のアリスが着ていたコスチュームのコピーオーダーが殺到したとか。

狭い通路にもようやく慣れた頃にはお昼となりましたので、上海最初の昼食は勿論上海料理だ
ろうとコーディネーターさんに連れられるまま、地元のレストランでいただくことになりました。なに
せ今回は一人旅、さすがに夜一人で上海料理は食べれないので、この時とばかりにお任せでい
ただかなくてはと、少々食べ過ぎ気味ではありましたが・・・・・・・。


食後タクシーにて、上海でも屈指のコンテンポラリーなスポット巡りをしましょうと最初に連れられ
たのが淮海中路辺りの旧フランス租界エリアです。長樂路、新樂路、思南路、南昌路などオシャレ
なブティックやカフェが建ち並び、ここがさっきと同じ上海なのかと疑いたくなるほどの変化に遭遇
します。プラタナス並木に高級タウンハウス、そしてノーホンク(警笛使用禁止区域)の標識がある
通り。現在いったいどうのような発展を遂げたかもう一度見てみたい興味深いエリアです。

そうそう、日本で言うところの重要文化財級の建物がたくさん保存されているのも感動ものです。
しかし、共産党に追い詰められた国民党のアジトがあった民家など、激動の歴史の舞台となった
このような建築物も、どうやら億ションに取って代わられるという噂も当時あったので、なおさらも
う一度行ってせめて写真に納めておきたい気持ちです。

孫文(サン・ヤットセン)記念公園から周恩来故居を後にさらに南下して、上海の新進アーティスト
が集うSOHOエリアである田子坊まで足を伸ばし、この日一日の総歩行距離を更に伸ばしまし
た。この『 坊 』とはどうやら上海独特の集合住宅建築のようで、通りに面したメインのゲートが
あって、そこから入ると両側に2階から3階建ての木造長屋が奥まで続き、たくさんの家族が共同
生活を送っている言わば、江戸長屋と似通ったところがあります。その坊を改装してアーティスト
達が集ったのがこの田子坊なんでしょうね。他にもこのような坊がたくさんあって、ブティックが
集う坊やレストランが集う坊など、上海坊巡りなんかやったら面白いかもしれません。

さて、ほぼ二人の足が『棒』となったところで、本日の上海探索は終了となりました。ホテルまで
戻ってコーディネーターさんとはバイバイです。この探索の途中で彼女から(そう、うら若き女性
で、現在上海で活躍中)ここは是非言ってくださいと教えてもらった日本風居酒屋と、上海へ来た
らやっぱりJAZZだろうと言うことで、これもお勧めしてくれた外灘(バンド)の福州路にある老舗は
その名も Blue Jazz。
今宵の一人宴会はJazzyなムードだと、まずはこちらから征服することにしました。


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