反面教師 [多事の抽斗]
本当はのんびり出来たのかすっかり母親の事を忘れていて、隠れ家を出る前に慌てて電話を
入れました。休暇はどうだと聞かれたので、隠れ家でマッタリして今帰るところだと言うと、
〇〇〇、あんた先見の目、あるやないの!
と、唐突に帰ってきます。 は、は~ん。あの事かとピンときて、そのまま大人しく聞き役に。
テレビでやってたわ、こないだ。 ほら、アメリカの何とかいう大金持ち。
そっちで大きい別荘、建ててるんやてぇ?
そうやぁ、うちの近所みたいやな。 と、相づちを打ってみると、
そうやとおもたわ~。 あそこ真っ直ぐ行って、右曲がったとこ。 あそこやろっ!?
一度きり、遊びに来ただけなのに、なんと大阪のおばちゃんのジュンサイな事か!!
*ジュンサイとは、大阪弁表現の「いい加減」という意味です。
違いを正すのも今更本人のプライドに大きく傷をつけかねないので、『そうだそうだ』とやり過ごします。
これからよ~なるやん、軽井沢。 値打ち上がるなっ!
お母さんの子供やからね、と持ち上げておいてバイバイです。
実はこの話題に入る前、今は空き家となっている両親の家が別の所にあって、それを父の生前から
売りに出したはいいものの、なかなか買い手が付かない事への不満をタラタラとこぼされていたの
でした。
環境と眺望に惚れ込み、老後の事も顧みず、最寄りの駅からも結構遠い山の中腹に自ら購入を
決断した一軒家。隣近所の世帯もかなり老齢化して、不動産価値はますます下がる一方だと売却を
依頼している地元の友人は密かに報告してくれます。
もっともこの家のおかげ(?)で高校三年間、一人や二人タックルされても簡単には倒れない恐ろしく
強靭な足腰を持つことは出来ましたが......。
子は知らないうちに、親から色んな事を無意識に学んでいるんですね!?
少なくとも『やってはいけない事』は確実に......。
この古い曲、"Teach your children well" は確か、ハワイの語学学校で一番最初に
習った曲だったように記憶しています。
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