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軍事訓練的突入作戦 [旅の抽斗]

前の晩、ホテル備え付けのスリッパを履いて添乗員さんが薦めてくれた、
チャンネル・チンクェで見たカプリ島の天気予報は確かに曇りと雨のマーク。
しかし、それをモノともせずに晴天を引き寄せたマジックとは...?


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洞窟へ行かれた方はおそらく海上移動と船の乗継をされたと思いますが、
私達の場合、今回は洞窟のすぐそばにある小さな桟橋まで歩いて下り
そこから直接突入用ボートへ乗船するという、必殺ショートカット・イン。

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すぐ後ろのボートがまさに突入寸前

30分・1時間は当たり前の船上待機を余儀なくされる近年の洞窟見物。
意気揚々と傍までやって来たまではよかったものの、ゆらゆらとこのように長時間
やられたら、肝心の洞窟内へ辿り着く前にヘロヘロとなってしまいます。
(正確には「へ」を「ゲ」に換えていただくと分り易い)

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一体どのようにして突入の順番は決定されるのか?

船酔い止めにやたらと拘っていた同じツアーのオバサマ夫婦と一緒に乗船
するのですが、船頭さんの乗せ方がこれまた凄いの一言!

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船首に1名と船尾に3名で真ん中が船頭さん
4人とも足をフルストレッチにして状態をできるだけ船底へ低く沈める体勢を作り、
そのままの状態で入洞順番を待ちます。私がちょうど家内とオバサマを両腕に
抱えて深く静かに潜航するという体勢です。

日頃の鍛錬こそあれど、やっぱり100㎏オーバーの負荷を数十分もの間、
我が身に受け続けることの辛さと言うと筆舌し難い!
青の洞窟、見物するには数々の難関を突破せねばなりません。
これから挑戦されるという方々へのアドバイスとして、

頑なに船首独り占め乗船を試みましょう!!

さぁて、ここからがいよいよ本番です。
カメラ、良し! 体調、良し!?

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いつもの何倍もの負荷に耐えながら果敢にシャッターを切ります

と、その前にボートは洞窟前に鎮座係留している船へと近づき、船頭さんが
なにやらチケットらしき紙を船上に座っているオジサンに手渡し、
半券を受け取りました。確実に入洞できることの証ですね。ワクワク・ドキドキ...


レッツ、リンボー !!


とばかり、船頭さんが号令と共に思いっきり御体を後ろに反らせ
ボートは一気に洞窟内へ突入です。

一瞬の真っ暗闇に少々驚かされますが、直ぐに両目が慣れて
視界が拡がって行きます、がしかし、

青、青は何処だ??

と、その時、私の独り言が理解できたのかどうか、

ウ ・ シ ・ ロ !

 船頭さんがそう叫んだと同時に180度振り返えろうとした私ですが、
いかんせん自由が利かない分タイミングがズレての時間差ショット。

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意外と水位が高かったのと、私の目線が低いのとでこんな感じに


最初のシャッターを切った時、我らが艇は既に洞窟の一番奥に

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瞬くフラッシュの嵐の合間を縫って決死の撮影ですが、もうそこには出入り口が
迫って来て、再び『伏せ~』の姿に戻ります。

P10107471.jpg

ボケボケですが、出入り口再突入の瞬間を撮ろうとの試みで、
真ん中の大きな白い物体は船頭さんの後姿です。


アッという間の出来事のあと無事帰還したわけですが、どうしても一つ、
私の頭に引っ掛かって離れない疑問が...
ボートに着座した位置関係から、この素晴らしい光景を真っ先に見れたはずの
船首に居た旦那さんから、感嘆の第一声が聴けなかったのはなぜか???

推理1:あまりにも船底へ潜り込み過ぎ、単純に見えなかっただけ
推理2:美し過ぎて言葉も出なかった


てなこと考えてる内にお腹の虫がグーグー鳴き始めてボートを降り、
桟橋から丘の中腹へ登ったところにある休憩所で冷たい地ビールを一本
引っかけながら暫し余韻に浸ります。

*

この日のランチは丘の上のオーシャンビュー・レストラン、
ちょうど、青の洞窟の上に位置するかなりの人気店らしいです。

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ティレニア海の心地よい風と開放的な雰囲気に包まれての
シーフード・ランチと冷え冷えの白ワインはまた格別。

P1010748 (360x270).jpg

そして、我てら、陽気なイタかしまし野郎、参上!
ちょっとイジってあげると、木に登ること、昇ること...

P1010751 (400x300).jpg

夜もきっとただならぬ雰囲気が漂った空間になることは間違いなしです。

さて、あまりにもすべてが順調に運び、ランチの後、ホテルチェックインまでの
あいだにもう二ヶ所ほどお邪魔することにしましょう。


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tommy88

南紀白浜とはやはり違う。
南紀白浜は待つ必要がない。
上がれば押し売り土産がうるさいけれど。
しかしシーフードが全く違っていい。
刺身より、白ワインと、シェフの手を通過したものがいい。
・・・タコ食うのですか? うそぉー! って。
by tommy88 (2013-07-26 21:51) 

ma2ma2

いよいよ青の洞窟突入ですね!
青の洞窟と聞くと日本ではパスタ屋さんのレトルトになっちゃいますね!
シーフードはAustraliaでも名物でしたがイタリアでタコも良いですね、なにせタコは日本人以外はあまり食べないですから(^^)
by ma2ma2 (2013-07-26 22:15) 

あるいる

素晴らしい光景を眺めるためには、窮屈できつい姿勢もしかたがないようですね。
両手に美女、さすがにこの状況ではご遠慮願いたいですよね。

by あるいる (2013-07-27 03:52) 

ハマコウ

厳しい姿勢を強いられるのですね
よりいっそう思い出に残ること確実ですね
by ハマコウ (2013-07-27 05:22) 

pandan

青があざやか〜
実際にみるともっときれいなんでしょうね〜
by pandan (2013-07-27 08:26) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

tommy88 さん

パンダは待つかもしれませんよ。
たこ、喰いますよ! Sea Devil なのに平気で。
料理はいたってシンプルです。茹でたこ・イカと葉っぱを
オリーブオイルでいただくだけ。これが不思議と白ワインに
合うんです。そうそう、何とかパンといういつも出て来るやつも
一緒に...
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2013-07-27 18:15) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

ma2ma2 さん

あのレトルト、結構歴史ありますよね?
イタリアン・タコ、胃が疲れなくてちょっとジャパニーズな
ところがホッとさせてくれますね。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2013-07-27 18:19) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

あるいる さん

もう一度訪れる機会があったら、今よりも腹筋と背筋鍛えて
洞窟内でも負荷を跳ね除け、シャッターを切れるように
なっておきたいですね。
自分の連れ合いならまだしも、他人様のは......
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2013-07-27 18:24) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

ハマコウ さん

人生、やはり楽はさせて貰えないと言う事なのでしょうね。
ある意味、山登りと共通しているのかもしれません。
あまりにも商業化されたしまいましたが、一見の価値は
ありました。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2013-07-27 18:26) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

pandan さん

自分の目で見るのがやっぱり一番です。
これ、シャッター切るのがもう少し早ければ
画面全部が鮮やかなブルーだったんですよ!
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2013-07-27 18:31) 

だいず

ホントに美しい藍ですよね。
洞窟から出るときは、
お母さんのお腹から生れ出る赤ちゃんになった感じしませんでした?
私だけか…@@
by だいず (2013-07-28 15:11) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

だいす さん

面白い表現です(笑)。
残念ながら急に降りかかってくる『G Shock』に
ひたすら耐えるのみでした。
3,660kgで出て来た私を生んだ時の様子、今度
母に改めて聞いてみよう。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2013-07-28 15:59) 

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