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施術院の地下にはいったい? [旅の抽斗]


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施術院の地下へ行け、さすれば旨いアルザスワインに出会える。

確かに手引書にはそう書いてあったのですが、地元の人に印をつけてもらった地図とにらみ合いながら
辿り着いたのは誰が見ても日本で言うところの『市民病院』です。こんなところにワイナリーがほんとに
あるのか?

とにかく地図にそう書いてあるから厚かましく構内へと足を踏み入れるも、すれ違うスタッフらしき人達は
謎の東洋人には目もくれず、しかも怪しむことなく通り過ぎて行きます。ほほ~、この近辺のどこかに違い
ないぞと、そう酒飲みアンテナは教えてくれます。

と、やっぱりあったではないですか、ワイナリーの看板が目の前に。あまりの感激で撮り忘れてしまいます。
古びた年代モノの石造り階段で地下へ降りていくと、眼前に拡がるはワインの陳列棚とその奥にはテイス
ティング用のテーブルがあり、スタッフがどうやら出荷の準備をしているようでした。


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さらにその左奥へどうぞと書かれた看板とお兄さんの案内で入ったところがこの写真です。外気との温度差と
湿気で一瞬にしてレンズが曇ってしまい、幾度も拭いてやることに。それにしても病院の地下にこんなものが
あるとは。まるで密造酒製造アジトのようです。


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復路の飛行機の乗り継ぎが無ければ是非とも買って帰りたいところをグッと我慢し、その代り記念にオリジナ
ルのアルザスワイングラスを購入。地元のムッシュが私の前で函買いしニッコリ微笑んで帰って行きました。

再びイル川を渡って旧市街地へと入り名残惜しい町見物を続行しますが、そろそろ足の方も悲鳴を上げてきま
したので、お茶タイムといたします。ちょうど視界にギャラリー・ラファイエットが入ったので、最上階
セルフサービスのカフェで一服です。


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トラムのターミナル一角だけは近代建築の集合です


ストラスブールの日は短く辺りも薄暗くなってきたのでホテルへ戻り、頼んであったタクシーで一路中央駅へ
と向かいます。パリまでのTGVチケットは少々割高ではありますが日本で購入していましたので、あとは乗車
前に刻印機で打刻するだけです。打刻と言っても今ではチケットのバーコードを読み取るだけです。


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塗装が剥げてたりでメンテはイマイチなTGV


ホームには既に指定の列車が入線済みで、ノーマルタイプの車両だと確認すると同時にホッとしますが、直ぐ
に我に返りあのお姉ちゃん達のお友達の再来襲に備えます。が、どうやら取り越し苦労だったようです。

ストラスブールを出ると終点パリまで途中停車することはなく、万が一眠り込んでしまっても大丈夫。と、油断
すれば今度は就寝中のスリ・置引きにも注意が必要で、要は海外旅行で唯一気が抜けるのはホテルの自室だけ
ということになりますね。もっとも、家内はそんな事にもお構いなく、隣に着席するや否や夢の世界へ突入
です。


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高速体験をしたとはまたしても思えませんが定刻より10分ほど早くガール・ドゥ・レスト、パリ東駅に
到着です。駅待ちのタクシーが少なく少し待たされましたが、トランスポーターみたいなスリルある運転手
さんとヴァンドーム広場近くの宿へ。

途中信号待ちで外を見やると、とあるレストランの場外で生ガキを剥くオジサンが見えたので思わず、
「おっ!生ガキだ」と漏らすと、『カキ、エビ、カニ...、スシ!!』といきなりドライバーが日本語で
しゃべり出しました。聞けば日本食の大ファンとやらで、こんなところにも親日フレンチが居たのかと感心
させられます。


昼間のアルザシアン料理はホテルチェックインと共にすべて消化され、時計の針は21時を回っていましたが
小腹が空いたのと解禁日のボジョレーが飲みたくなり、近場のカフェを探しに夜の街へと繰り出しました。

さすが本場の解禁日、街のあちこちでボジョレー片手にワイワイ・ガヤガヤ賑やかなパリジャン・パリジェンヌ
達でしたが、さて、一体いつまでやってるのやら...、お疲れさんでございます。


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コメント 8

ma2ma2

アルザスワインはどうも甘く感じちゃいますね!
葡萄品種にもよると思うのですが、ドイツとかはリースリングなので、甘い感じになります(^^)
TGVですが、新幹線はメンテナンスが何時も行われているので安心感強いですね!
by ma2ma2 (2014-12-02 22:13) 

あるいる

日本にもバターやチーズ、クッキーを作って売っている修道院があるくらいですから、
病院の地下がワイン醸造所になっているのはさすがに本場なのかもしれませんね。
ワインの別名は命の水でしたでしょうか?それともウィスキーのことだったでしょうか。
病院もワインも命を守ってくれますから、こまかいコトはいいですよね。
パリで生ガキと白ワイン。
これ、美味そうですよ。
ゴクリ。

by あるいる (2014-12-03 03:58) 

tommy88

構造として病院の地下が貯蔵庫になっていても不思議ではありません。
どこの国でもおそらく、酒は百薬の長。
きっと、薬が切れた時に使えるのでしょうから大量備蓄は正解です。
あるいは、そのまま防空壕として使えますしね。
おそらく、防空壕の意識は高かったと思います。
脳天気な日本人だけが無防備で平気なんだから、平和です。
・・・入院したくなる病院でした。
by tommy88 (2014-12-03 05:07) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

ma2ma2 さん

私は辛いのばかり選んで楽しんでます。
如何せん外に灯りらしきものが一切ない所を走行していると、
スピード感が全然伝わってこないTGVです。そりゃ、やっぱり
新幹線は総合世界一位でしょうね。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2014-12-04 08:37) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

あるいる さん

修道院の乳製品やワイン造りはヨーローッパでは当たり前、って
アルシンドじゃないですが、それほど浸透しています。確かに酒は
百薬の長でしかもワインは命の水ですから、本当に薬として製造
されて来たのかもしれませんね。
生ガキのプリプリ振りはジャポンには敵いませんが、パリで食すカキと
シャブリの組合わせは絵になり最高です。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2014-12-04 08:43) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

tommy88 さん

温度・湿度ともワインの醸造にはピッタリな環境だったこの市民病院
地下室です。モルヒネがなかった時代にワインはきっと大活躍した
のでしょう。飲ませ過ぎても中毒にはならなさそうで、きっと需要に
ハマったことだと思います。
中世から存在するといわれると、何かで出来そうな雰囲気もありましたが
連れて帰って来ることもなく、平和裏に終了した旅でした。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2014-12-04 08:49) 

ネオ・アッキー

Lonesome社っ長ょぉ〜さんこんばんは。
ご乗車されたTGVはEuroduplexではなかったようですね。
by ネオ・アッキー (2014-12-07 20:08) 

Lonesome社っ長ょぉ〜

ネオ・アッキー さん

ドイツのカールスルーエからストラスブールまでそのデュープレックスに
乗車しましたが、トランク引っ提げて乗るものではないですね。日帰り
旅行なら最適でしょう。ただし、明るいうちの旅にはですが。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2014-12-08 22:25) 

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