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難局大陸 [留学生日記]

丸々、盛々のトンガン定食にはついに5食目にして、我々白人・日本人連合がギブアップを宣言して
しまいまいました。
次の大会への移動日と休息日と言う事で、1日半のフリータイムができたのにかこつけ、夕食は
何処かテーブルとイスがあって、フォークとナイフで食べれる処であれば文句は無いという状態だった
ので、決勝観戦の後、街の中心部へ繰り出そうと言う事になりました。

ゲイリー・キャプテンジョン・マイクは例のコロラドお嬢さんたちと一緒に何処かへ行くらしく、一応
声は掛かったのですが遠慮しておきました。
フィジアン・ジョンと私が、じゃあ二人でどっか行こうかと相談を始めたところ、どうやら一人、足抜け
したそうなトンガンのキリが近寄って来て、自分も一緒に連れてけ、みたいなジェスチャーをするもの
ですから、じゃあ3人で行くわとラオに断わって、出かけることになりました。

デニスの厚意で、セカンドカーの年代物オールズ・モービルのピックアップトラック(なんとボンネットが
丸い、3人乗りキーレスカー)を使わせて貰う事になり、早速それに乗り込み繰り出しました。[車(RV)]
まだ夕食には時間もあったので、デニスに教えて貰った数少ないこの辺りの名所旧跡を手っ取り早く
回ることにして、町へ向かうルートを辿りました。

あいにく天候は霧雨に変わり、気温も随分と下がって来たところで、そろそろディナーにしますかと
立ち止まったのが地場のハンバーガー屋さんの前でした。[ふらふら]
結局また肉なんですが、ファストフード店ではなかったので、皿に乗ったハンバーガーが出てきます。
それに嬉しい事に、フィッシュバーガーもあるではありませんか![揺れるハート]
キリもハンバーガーだったら大丈夫と言うので、いざ入店。

オッド・カップルならぬオッド・トリオです。
一瞬店の中の客の視線がすべて我々へと向けられましたが、すぐに元の状態へと復帰しました。
なんか、映画でよくあるシーンですよね。これって。

ビールなんかよりサラダが食べたい! 普段はあまり飲まないコーラが飲みたい!
たいたい尽くしを全部平らげ、これほど野菜が美味しいものかと改めて実感したところで、家路に
着くことに。
運転はなぜか始終私で、ハンドル側でのマニュアル車ですが問題なかったので引き受けていました。

ここからデニス家まではざっと10キロくらいでしょうか。
町を出て直ぐに真っ暗となった道をチンタラ(スピードが出ない!)走って1/3程の所に来た時でした。

ぷす~ぅ。ぷすっ。

と言うよういやな音がしてエンジンが停止。
スウィッチを何回まわしても、全くウンともスンとも言いません。

まっ、まさかガス欠!?

かと、頭の中をいやな予感が過ぎったと同時に申し訳程度に付いていた燃料計を見たら、なんと
ひとメモリ以上残ってるではないですか!
電気系統か? いや、セルは回ってるからそんなことは無いとフィジアンジョンは言います。
とにかく公衆電話を探してデニスに連絡しなければ。
でも、デニスも出かけてるはずだから、家には居ない。家に居るのはトンガン達だけ。

同じ道を戻っていたので、フィジアンジョンも私もそこに公衆電話なんてないのは、百も承知でした。

仕方ない、歩いて町まで戻ってそこからダメ元でデニスに電話してみよう。

肌寒い小雨の中、三人で車を道路の脇へ押して移動させ、トコトコ今来た道を戻って行きました。

キリはきっと足抜けして来た事を後悔してるんだろうなあ、きっと。

一時間くらいは歩いたでしょうか、ようやく町の明かりが見えて一番最初にわれわれの目に入った
のが、ガソリンスタンドでした。
ジョンが早速公衆電話を探し当てて受話器を取りデニスにかけたが、やはりまだ帰ってません。
スタンドのスタッフに事情を説明したところ、たぶんガス欠だよと言うのでそれを信じて10リットルだけ
タンクと一緒に購入。ああ、大出費!

3人で交互にタンクを持ち合いながらまたも雨の中を車まで戻り、さてキャップを開けてガソリン注入
と行きたいところが開かない。
キャップをよ~く見てみると・・・・・・、かっ、鍵が付いているではないですか [ちっ(怒った顔)][ちっ(怒った顔)]

キーレスの車が、タンクのキャップはキーウィズかっ!! そんなバカな!

ぶっ壊すしかない。と口に出すまでもなく三人は既に社内で使えそうな道具を探していました。
小一時間の格闘の末、キャップを壊して開けガソリンを注入。

かかってくれよ。

祈るような気持ちでスウィッチを回すこと二、三回。ブルブルッと鈍い音がしてエンジンはスタート
したのです。
やれやれ、二試合分くらいの体力と気力を消耗し憔悴し切って3人とも無言のまま家路へ。

時間も時間、家の中へ入ったらみんな戻っていて、われわれを見るや否やどうしたのかと言う表情で
お出迎えです。
どうもこうもありませんと事の顛末を説明して、デニスにタンクの鍵を壊してしまったことを誤まると
逆にデニスが大変申し訳ないという顔をして一言、

悪い悪いっ、燃料系が壊れてるの、伝えなかったヨ。 鍵、気にしないでっ!!


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